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カスタマーハラスメントとは?定義から具体例、対策まで完全解説 | アックスラーニング

岩崎重国

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テーマ:カスタマーハラスメント;カスハラ

カスタマーハラスメント(カスハラ)という言葉。最近よく見聞きしますよね。お店に入店すると、「カスハラ防止のポスター」を掲げている企業も増えてきています。では、カスハラとは、何でしょうか?もしかしたら、私たちも知らずのうちにカスハラをしてしまっているかもしれません!そこで、まずはカスタマーハラスメント(カスハラ)の概念について確認してみましょう。そして、もしカスハラに合っているとしたら、何かしらの対処も必要ですね。

■ カスハラ対策に関する講演会やセミナーを検討の方はこちら
https://mbp-japan.com/gunma/ax-learning/service1/

1.カスタマーハラスメントの定義

「カスタマーハラスメント(略称:カスハラ)とは、顧客等からのクレーム、言動のうち、当該クレーム・言動の要求の内容の妥当性に照らして、当該要求を実現するための手段・態様が社会通念上不相当なものであって、当該手段・態様により、労働者の就業環境が害されるもの」とカスタマーハラスメント対策企業マニュアル(厚生労働省)では定義しています。大事なポイントは、労働者の就業環境が害されるものですね。

もう少し分かりやすく言いますと、会社やお店等の従業員に対して「レジ対応が遅かったから1000円まけろ」等の不適切で過剰な要求や「ふざけるな!俺を誰だと思ってるんだ。お前の会社の役員に言いつけたらクビになるから覚悟しとけ!」等と怒鳴りこぶしを振り上げる様な威圧的な態度を取る行為、その他にも土下座をしなければ許さないといった理不尽な要求や暴言、暴力などの迷惑行為全般を指しています。近年、サービス業や小売業をはじめ、多くの業界で深刻な社会問題となっており、従業員の精神的・身体的な負担を引き起こす原因の一つとして、労務や経営上の課題と認識されています。

さて、皆様の日常業務の中で、お客様からカスハラを受けているなんてことはありませんでしたか?

2.具体的な事例と種類

カスタマーハラスメントは、その行動傾向により、いくつかに分類することができます。
■ 暴言型 ・理不尽なクレーム ・人格否定的な発言 ・脅迫的な言動
■ 暴力型 ・物を投げつける ・従業員を殴る、蹴る ・器物損壊
■ 執着型 ・ストーカー行為 ・SNSでの嫌がらせ ・過剰な要求の繰り返し

また、下記の行為も特徴として挙げられます。
過度な要求: 商品やサービスの提供に対して、通常の範囲を超えた無理難題を押し付ける
威圧的な態度: 高圧的な言動や暴言で従業員を萎縮させる
個人攻撃: 個人的なことを理由に屈辱的な扱いをする

この様にカスハラは、生命身体財産そして精神にも影響を与える刑事罰の蓋然性を有する行為です。甘んじて受け入れる我慢するべきものではないことが再認識できたと思います。

3.発生要因

ところで、どうしてカスハラは発生すると思いますか?カスハラ発生の要因については様々な意見がありますが、下記はマスコミ等が挙げるその一例です。特に、コロナの頃はストレスが高まりコールセンターへのカスハラが増えたという識者もいました。
❶顧客至上主義の行き過ぎでお客様が何を言ってやっても良いと勘違いしている?
❷ストレス社会における感情のはけ口か?
❸権利や優越的な立場があると思い込んでいるお客様が増えている?
❹会社や従業員が、不当な要求や態度に対して適切に対応できないだけか?

筆者が、大手企業のお客様相談室や各種店頭のクレーム・カスハラ事例を確認している限り、カスハラの発生要因の本質は❸権利や優越的な立場があると思い込んでいるお客様が増えている?、ではないかと考えています。いずれにしても、企業側はカスハラをしてしまうお客様がいることを前提に従業員を守る対策が必要となっています。

4.企業が取るべき対策

カスタマーハラスメントは、従業員のストレスやメンタルヘルスに悪影響を与えるだけでなく、企業の運営にも深刻な影響を及ぼす可能性があります。従業員の退職や士気の低下、また企業イメージ、採用時のブランディングの悪化につながることもあります。

そこで、カスタマーハラスメント対策に関する会社のポリシーを明確化(カスタマーハラスメントに関する明確なポリシーを策定し、全従業員に周知徹底する)、従業員への教育(ハラスメント対策のために、従業員がどのように対応すべきかを学ぶ機会を提供する)、サポート体制の整備(ハラスメントが発生した場合、すぐに相談できる窓口を設置し、支援を行う体制を整備する)、法的措置の検討(悪質な場合には、法的措置を検討することも選択できるように準備する)等の対策を講じることが求められています。

他にも、以下のような取り組みをする企業も増えてきていますが、特に近年はAI等を導入しカスハラを検知する仕組みなども導入されています。カスハラ対策には、弊社アックスラーニングの様にクレーム対応やカスハラ対策の実務および企業コンサルティングに精通した専門性のある会社に相談すると良いでしょう。

■ 予防的対策
・マニュアルの整備
・防犯カメラの設置
・警備員の配置
・従業員研修の実施
■ 組織的対応
・相談窓口の設置
・記録の徹底
・警察との連携体制構築
・然るべき対応を取るための方針の明確化とルールの制定
■従業員へのメンタルヘルスケア
・社内アンケートの実施(方針・ルール通りのカスハラ対策ができているか)
・定期的なストレスチェック、カウンセリング等の機会を増やす
・休暇制度の充実
・メンタルヘルス研修の実施

5.法的対応と相談窓口

■ 法的対応
以下のほうに触れる可能性がある行為については、下記相談窓口と連携し速やかに対応する
・業務妨害罪 ・暴行罪 ・脅迫罪 ・名誉毀損罪
■ 相談窓口 ・警察 ・労働基準監督署 ・弁護士会 ・各種労働組合等

カスタマーハラスメント対策は、企業にとっては従業員と会社を守るためのルール作りということになりますが、一方カスハラを受けないためにもレベルの高いサービス提供をしていくことも重要です。

◆参考Webサイト◆
カスハラ専門コラム: https://www.ax-learning.jp/column/customer-harassment
カスハラ講演会ラインナップ: https://www.ax-learning.jp/lecture/customer-harassment

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岩崎重国
専門家

岩崎重国(CSコンサルタント)

アックスラーニング株式会社

都内および主要都市の上場企業、外資系企業等から組織開発、CS戦略コンサル、カスハラ対策、サービス調査等の依頼を長年、受けている。この業務経験・実績から、№1を目指す企業の社員研修、組織開発を支援する。

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