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「片づけてもすぐ戻る」を卒業する――習慣化で暮らしを変える、55歳からの片づけ術

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片づけてもすぐ戻る

「片づけた」のに、なぜすぐ元に戻るのか?

「片づけたはずなのに、また散らかってしまった」「やる気があるときにまとめて片づけるけど、すぐ元に戻る」。こうした経験は、多くの方にあるのではないでしょうか。片づけが続かない理由は、意志力の問題でも、性格の問題でもありません。「片づけ」の本質を少し誤解しているだけです。

多くの方が「片づけ=大掃除のように一気にやること」と思っています。確かに、集中的に整理する時間は必要です。しかし問題は、その後です。どんなに整理しても、物の定位置が決まっていなければ、使うたびにどこかへ置かれ、また散らかっていきます。

そしてある程度散らかると「また大掃除しよう」という気持ちになり、エンドレスに繰り返されます。この繰り返しが「片づけが苦手」という感覚を強化してしまいます。

私が整理収納アドバイザー1級として伝え続けているのは、「片づけとは、毎回物を定位置に戻すこと」という考え方です。つまり片づけは大掃除ではなく、毎日のルーティンです。定位置に戻すことを習慣にできれば、一気にやらなくても、部屋は常に整った状態を保てます。

そのためにまず必要なのが、使いやすい定位置を見つけることです。物がなかなか定位置に戻せない場合は、設定している場所が「戻しにくい」のかもしれません。例えば、使う頻度が高い物なのに棚の奥にしまっている。扉を開けなければ取り出せない場所にある。

こうした場合は、定位置そのものを見直す必要があります。「使う場所の近く」「取り出しやすい高さ」に定位置を設定することで、戻す動作が自然になります。

50代半ばから始めるのがベストな理由

「片づけはいつでもできる」と思っていませんか?確かに、理屈の上ではそうです。しかし私が7年間にわたってシニア世代の片づけに寄り添い続けてきた経験から言えば、「動けるうちに始めること」が何よりも大切です。

50歳を過ぎると、生活環境に大きな変化が訪れます。子育てが一段落し、ようやく自分の時間が持てるようになる一方で、親の介護が始まることもあります。住環境を見直すきっかけが生まれやすい時期でもあります。

ところが年齢を重ねると、体力的にも精神的にも「後でいいか」という気持ちが強くなります。60代、70代になると、物の量が増え続けている一方で、処分するエネルギーは減っていきます。

だからこそ、私は50代半ばからのスタートをおすすめしています。体力的にまだ十分動ける。物に対してある程度の客観性を持てる。そして将来を見据えた「整理」への動機が生まれやすい時期です。この時期に片づけを習慣として身につけておけば、70代・80代になっても無理なく整った暮らしを続けられます。

また、室内に物があふれていると生活上のリスクも高まります。探し物が見つからずに時間をロスする。床に置かれた物につまずいてケガをする。緊急時に必要な書類がどこにあるかわからない。便利なはずの道具が、不便や危険を招く原因になることがあります。住空間を整えることは、暮らしの質を高めるだけでなく、安全な生活を守ることにもつながります。

「使える物」ではなく「使っている物」を残す

シニア世代の片づけで最も難しいのが、「手放す」という判断です。「まだ使える」「いつか使うかもしれない」「せっかく買ったのに」。こうした気持ちから、使っていない物を大量に持ち続けてしまう方がとても多くいらっしゃいます。

私自身も、かつてはそうでした。マンション住まいのときはスペースが足りず、トランクルームを借りていました。実家に引っ越す際に荷物を整理して初めて気づいたのですが、トランクルームに入れていた荷物のほとんどが、何年も使っていない物でした。そのために毎月お金を払い続けていたかと思うと、愕然としました。これが私の「片づけ」への意識が変わったきっかけです。

「使える物」は世の中に無数にあります。でも「自分が使っている物」は、そのうちのごく一部です。大切なのは後者を見極めて、それだけを手元に残すことです。「使っていないけど手放せない」という方には、「譲る」「供養する」「寄付する」という方法をお伝えしています。誰かの役に立てるかたちで物を循環させることで、「捨てる」罪悪感が和らぎ、手放しやすくなります。

整理収納アドバイザーとして私が伝えたいのは、「物を持つことが豊かさ」という考え方の転換です。本当の豊かさとは、必要な物がすぐに見つかる空間の中で、快適に暮らせることではないでしょうか。物を減らすことは、暮らしを貧しくすることではありません。むしろ、本当に大切な物に囲まれた、質の高い暮らしへの第一歩です。

2か月で習慣化する――片づけを「続けられる仕組み」に変えるに

「わかってはいるけど、なかなか続かない」という方のために、私が出張片づけサービスで実践しているアプローチをご紹介します。

まず大切なのは、一気にやろうとしないことです。片づけは、「今日中に全部終わらせる」という目標設定では続きません。最初は一つの引き出し、一つの棚から始めてください。「ここだけは必ず整理する」という小さな範囲から始めることで、達成感が生まれ、次のステップへの意欲につながります。

次に、定位置を決めたら「使ったら必ず戻す」ことを2か月間続けることを目標にします。行動が習慣になるまでには一定の時間がかかります。最初は意識的に行う必要がありますが、2か月ほど継続すると、意識しなくても自然に戻せるようになってきます。

出張片づけサービスでは、ただ代わりに片づけるのではなく、お客様が自分でできるように一緒に考えながら進めます。「なぜここに置くのか」「どうすれば戻しやすいか」を一緒に確認することで、サービス終了後も自分で維持できる環境を整えます。「もったいないとしまい込むのではなく、使うことで無駄なく価値を発揮できる」という気づきを、できるだけ多くの方にお伝えしたいと思っています。

片づけは「親子」で取り組むほど、効果が高まる

片づけ、特に実家の片づけは、親一人・子一人でやるより、親子で一緒に取り組む方が圧倒的に効果があります。なぜなら、親にとって「自分の物を誰かに勝手に捨てられる」という不安がなくなり、子どもにとっては「親の思い出の物に込められた意味」を知ることができるからです。

私の講座は、終活や生前整理を始めたいシニア世代とそのご家族を対象としています。親子が同じ場で「片づけ」について学ぶことで、その後の実家での作業がスムーズになります。「お母さん、あの服まだ着てるの?」という会話から始まる片づけは、親子の時間にもなります。

「遺品整理より生前整理」。これは、私が一番伝えたいメッセージです。親が元気なうちに一緒に片づけておくことで、万が一のときの子どもの負担が大きく軽減されます。そして何より、片づいた環境の中で親が安全に、快適に暮らせる時間が増えます。55歳からの片づけを始めるなら、ぜひ親子で一緒に取り組んでみてください。実家片づけのイロハ・おのあけみが、その一歩をサポートいたします。まずはお気軽にご相談ください。

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おのあけみ(整理収納アドバイザー)

実家片づけのイロハ

「習慣化を意識した片づけ」をモットーに、終活や生前整理に取り組むシニア世代に寄り添った講座や、出張サービスを7年間展開。今後は空き家対策のセミナーや、空き家の片づけコーディネートなどにも尽力します。

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