あがり症の対処法〜「心の緊張」「身体の緊張」〜
ボイストレーニングではあがり症の対処法として「身体を落ち着ける」ことを指導します。
これは身に付けてしまえば、とても単純で簡単なことです。
あがり症は心の問題と捉えがちですが、心の本体は頭脳にあり、頭脳は全身と繋がっています。
感情は頭脳から発し、それが全身に伝わるように、全身の状態は、頭脳に作用し感情を生み出すのです。
身体と心は作用し合っているのです。
緊張すると身体は上方に上がってしまう
緊張すると、心拍数が上昇することで、心だけでなく身体も上にあがりやすくなっています。
緊張しやすいという方に、呼吸トレーニングを指導すると、
呼吸時には動かさなくていい部分に力が入り「身体があがる」方が非常に多いです。
これは呼吸筋よりも、日常的によく使う部位の筋力が強いために、強く使える筋肉が作用してしまう結果です。
この様な方は、呼吸筋が弱く心肺機能が低下しているため、疲れやすく
「寝ても疲れが取れない」
「イライラしやすい」
「落ち着きにくい」
「物事に動じやすく焦りやすい」
など日常生活にも支障が出ています。
呼吸筋を鍛えることは、物事に動じない精神力を作る上で、とても重要なのです。
身体の健康度を上げる
先ずは、心肺機能を鍛えましょう。
緊張する場面で、心拍数があがるのを制御するのは困難です。
なぜなら心臓は意識して動かせる部位ではないからです。
しかし、呼吸をコントロールし、身体を落ち着けることで
身体の緊張を緩め、心(頭脳)を緩んだ身体に同調させることは出来ます。
訓練により「緊張時でも冷静な判断が出来る頭脳を保つ」ことは可能
になるのです。
筋力がついて心肺機能が向上してくると、緊張時に対応できる身体が出来てきます。
論理的な具体的対処法が機能するのはここからです。
百人百様・千人千様の心と肉体の動きがありますから、指導内容の差異はあります。
自分に合った対処法を一緒に見つけていくのがレッスンです。
呼吸筋を鍛えるには、必要ない筋肉が連動しないような体勢になり(体型・体格、生活習慣で異なります)
呼吸筋を鍛えるブレストレーニングをしていきます。
次回は具体的なトレーニングをお伝えします。