「福島市の不動産を手間なく簡単に売却する際の流れ」
東京23区などの大都市の不動産相場に関しては、様々な専門家が意見をしていますが、全体で見れば、日本の不動産相場は3極化するという意見が多いように思います。
①価値を維持する、あるいは価値が上がる不動産(全体の15%)
②なだらかに価値が下落する不動産(全体の70%)
③限りなく無価値になる、あるいはマイナス価値となる不動産(全体の15%)
では、地方都市である福島市ではどうか、今回の記事では福島市で不動産売却を専門に行う私たちの観点から、肌感覚も合わせ、福島市の不動産相場を予測してみたいと思います。
なお、相場に関しては様々なご意見があるかと思いますので、あくまでもご参考としていただければ幸いです。
福島市の現在の相場の立ち位置
福島市の現在の相場を語る上で、大きな転機となったのは平成23年3月11日に起きた「東日本大震災」です。
私が業界に入りたての震災以前は、毎年福島市の不動産価格は下落の一途でした。今よりも総じて20〜30%程度低い水準であったように思います。
それが、東日本大震災によって家を失ったり、放射線量の問題で帰宅困難となった被災者の方々の住宅購入需要が集中し、平成24年頃から上昇を始め、福島市の不動産価格は一時、エリアによっては震災前の2倍近くまで高騰しました。
被災者の需要は有限ですから、その需要も平成30年頃には終息し、そこからはジリジリと価格が下落方向へ動いています。今では逆に、被災者の方が地元に戻るために、購入した住宅を売却する動きも出ています。
しかし、それでも震災前に比べれば現在時点でも比較的高値を維持していると言えます。
(肌感覚としては、思ったよりも価格の下落スピードは遅いように感じます。)
例えば、直近10年の福島市の不動産相場を切り取れば、最高の売却タイミングではないものの、相対的に決して悪くない売却のタイミングであるということができます。
もし不動産の買取をご希望の場合には、別記事「福島市で買取を依頼したい」場合の不動産会社の選び方3つのポイントをご参考としていただき、失敗しない不動産会社選びをしていただければと思います。
福島市の相場に影響を与える事象
では、今後の福島市の不動産相場はどうか?これを考える際には、相場に影響を与えるであろう事象を確認したいと思います。
(1)人口・世帯数の減少
日本で少子高齢化が進むことは皆様周知のことと思いますが、福島市ももちろん例外ではありません。むしろ、地方都市である福島市は大都市への人口の流出の相まって、加速度的に人口が減少していきます。(グラフの形状ではあまり減っていないように見えますが。)
福島市が出している予測では、2015年時点で28.2万人だった人口が2040年には22.6万人にまで実に20%以上も減少する見込みです。
さらに、住宅を購入する層である生産年齢人口の最も減少するのです。(逆に老年人口は増加します。)これは福島市全体として不動産価格が下落することを意味します。
(2)空き家率の増加
日本は、世界的にも地震が多い特性もあり、住宅購入の選択肢として「新築」を選ぶ方が多い国です。そのため、既存住宅(中古住宅)が活用されず、空き家が増加し続けています。これも2033年には割合にして30%を超える予測もあります。
空き家が増加し、これが市場に売り出されれば、供給数が増える訳ですから仮に購入数(需要)が一定であったとしても価格は下落します。
これも福島市全体として不動産価格が下落することを意味します。
不動産価格が下落する前にお持ちの不動産の売却をお考えの方には、ぜひ【福島市の方向け】不動産「買取」と「仲介」の違いは?をご覧いただき、今後のご参考としていただければと思います。
(3)コロナの影響
世界的に猛威を振るうコロナウイルスの影響は、リモートワークを始めとして人々の暮らし方に影響を与え始めています。
特に都心部では、高層マンションから郊外の一戸建てへの住み替え需要が生まれたり、自宅で仕事をするためにより広い物件が求められるといった動きが出ています。
しかし、これらの変化が福島市へ良い影響を与えるか、というと現時点では非常に限定的であるように思います。
残念ながら、福島市は車移動でなければ成り立たない地域性があり、また自然が残る素敵な街なのですが、別荘地ほどのリゾート性はありません。
逆に、近隣には機動性で言えば仙台市、リゾート性で言えば那須高原などの魅力的なエリアがあります。
そう考えると、わざわざ都心部から福島市へ居住地を移す理由があまり見えてこないのです。
(4)残価型設定住宅ローンの可能性
新聞にも取り上げられている動きとして、国土交通省の主導で、住宅にも残価設定型のローンを普及させるといったものがあります。
これは、不動産の購入価格(借入価格)から将来的な不動産価値差し引き、その差額のみを返済する住宅ローンです。
例えば、3,000万円の不動産を10年間で全額借入して、その将来価値が1,000万円とした場合、購入者は差額の2000万円部分のみを10年に渡って返済し、返済が完了した10年後には住宅を差し出すか、残りの1000万円を返済するといった方法がとれるという仕組みです。
この方法は購入者からすると、現在の住宅ローンと比べて非常にメリットが多く積極的な住宅購入の動きを後押しするものです。
例えば、これまで月々12万円支払わなければ居住できなかった住宅に、月々8万円で住めるということになるので、賃貸で同じ家賃を支払った時と比べ居住の満足度が格段に上がると予想されるためです。
もし、返済完了後にそのまま住み続けたいとすれば、その間本来の支払額との差額(上記の例で言えば4万円)を貯蓄しておけば良い話なので、あまりデメリットが見当たりません。
しかしながら、地方都市である福島市は将来的な不動産価値に不安があるため、どこまで将来価値を担保し設定するのかが不透明です。
福島市内のエリアにおける将来性(どこが下がり、どこが維持するのか)
上記のように、残念ながら福島市の不動産価格の将来性はあまり明るいものではありませんが、その中でも同じく3極化することが予想されます。
①価値を維持する、あるいは価値が上がる不動産
②なだらかに価値が下落する不動産
③限りなく無価値になる、あるいはマイナス価値となる不動産
【価格を維持すると予想するエリア】
・福島駅近郊の「〜町」エリア
・福島市の南側エリア(大森界隈)
これらのエリアは現在非常に人気があるエリアです。「〜町」は商業的にも価値のあるエリアであり売却物件が出れば比較的速やかに成約となります。
また「南側エリア(大森界隈)」は新たに計画道路が通る予定もあり、今後人口の流入が見込めるエリアです。現在、子供の数が減少していない点でも魅力的です。
【なだらかに価値が下落すると予想するエリア】
・上記、下記を除く福島市内全エリア
基本的に下落するだろうと思われる福島市内において、多くのエリアが該当します。ただし、相対的には特に東側、北側の下落が進むと思われます。
【限りなく無価値になる、あるいはマイナス価値となる不動産と予想するエリア】
・市街化調整区域に位置するエリア
原則、新たな建築が不可能なエリアであり、下水道、上水道、道路などのライフラインの問題や、そもそも住宅数が少ないといった点から、住み継ぐ方が少ないため放置空き家が増える可能性が高く、場合によってはマイナス価値にとなる不動産が現在時点でも出ています。
まとめ
今回は福島市の不動産相場の予測をご紹介しました。相場に関しては様々なご意見があるかと思いますので、あくまでも一個人の見解としてご参考いただければと思います。
本記事をご覧いただき、「売却も視野に考えたい」とお思いの方には、将来的に不動産売却をご検討されている方へ向けたページもご用意しておりますので、ぜひご一読いただければと思います。
こちらの記事が皆様のお役に立てれば幸いです。
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