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コラム

街の灯こおりやま 6月号

2020年7月25日

テーマ:頻尿・トイレが近い

コラムカテゴリ:医療・病院






街の灯こおりやま 6月号に掲載された記事です。


「トイレが近い・頻尿」について

トイレに行っておしっこをする。ごく当たり前のことですが、この排尿という行為は毎日、数回は必ずある事なので、排尿に異常をきたすと、とてもストレスを感じると思います。
通常は意識しないと思いますが、一般的に正常な排尿とは、「少量の尿では尿意を感じず150~200mlたまると初めて尿意を自覚する。尿意を感じてもしばらくそれを我慢することが出来る。そして自分の意思で排尿を開始でき、排尿が始まると尿は勢いよく排出される。意図的に排尿の途中で尿腺を止めることも出来る。そして一回の排尿で膀胱内の尿を出し切ることが出来る。」ことです。そして、一般的には、「朝起きてから就寝までの排尿回数が8回以上」の場合を頻尿といいます。
高齢化社会となった現代、60歳以上の方の約78%が、頻尿をはじめとする排尿に関するなんらかの症状を有しているとされています。
たとえば、最近、次のような訴えのある患者さんを診察する機会が増えてきています。

Aさん、68歳男性「前からおしっこ近くてまいった。夜も起きてしまう。」
Bさん、89歳男性「おしっこ近いし、間に合わなくて漏れたりする。なんとかならないか。」
Cさん、72歳男性「急におしっこ近くなったし、少ししみる。」
Dさん、65歳女性「おしっこ近いし、下腹も痛い、尿もしみる。」
Eさん、70歳女性「尿が近いうえに、トイレまで間に合わない。特に台所にいるとダメだ。」
Fさん。59歳男性「最近、夜の尿回数が増えた。ほかは何でも無いんですが・・・」
Gさん。68歳女性「おしっこが近いし、この前は血尿だった。」
などです。
Aさんをはじめ、みんな、トイレが近くなったと訴えますが、それぞれ付随する症状が微妙に異なっています。それぞれが異なる疾患で頻尿の症状が出ていました。これら頻尿の原因を調べるためには、検尿、採血検査、超音波検査、残尿検査、排尿記録など様々な検査が必要になってきます。そして、これらの検査結果を総合的にみて頻尿をきたしている疾患の鑑別をすることになります。
さきほどの患者さんについてですが、Aさんは前立腺肥大症でしたが、Bさんには前立腺癌が見つかりました。Cさんは前立腺肥大に尿道炎を合併していました、Dさんは膀胱炎でした。Eさんは過活動膀胱で、Fさんは糖尿病の症状でした。そしてGさんには膀胱内に結石が見つかりました。
いかがでしょうか。頻尿の原因は様々です。そして原疾患によって使う薬や治療法が全く異なってきます。トイレが近いことが気になる場合は、一度、泌尿器科で検査してみることをおすすめします。

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