「親も初めての体験」 Vol.11
「こどもの教育に自信がないの」というお母様方の声をよく耳にします。
核家族化が進み、物質に恵まれ、情報が溢れている現代、教育も混沌としている
のかもしれません。
とはいえ、昔から変わらない不変の真理はあります。
教育とは「子どもを助ける」ことではありません。
子どもが「自立できる」ようにしていくことです。
助けなければ、子どもは失敗するという経験をします。
子どもに失敗させ たくないという親心から、親は自分の失敗した経験と情報をすべて子どもに与えようとします。
しかし伝わるのは言葉の情報だけで、体験までは伝わらないのが実情です。
本人が身を持って体験しないとダメなこともあります。
たとえば自転車の運転を覚えるにも口頭説明だけでは、運転できるようにはなりません。
親も何度も何度も転んで苦い経験を積んだはずです。
ある程度コツを教えることで、半分の時間でマスターする事ができても、完全にゼロにする事はできないということです。
本当に子どものためを思うなら、完全には助けない事です。
転んで覚えなければならないのなら、小さなケガをさせながら大きなケガをしないコツを教える事です。
兄弟ゲンカも無理やり止めないことです。
ケンカをさせる事でその収め方、誤り方、ケガをしない方法を自分で覚えていきます。
子どもに失敗させなければ、教えた知識は、いつまでも役に立ちません。
情報と失敗した体験がペアになってこそ、子どもの自立が確立されていくのです。