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税務顧問の必要性

那須栄治

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ある相談


税務顧問の必要性を考えるとき思い出すことがあります。 それはある掲示板でのやりとりでした。

「事業を開始して数年、ようやく軌道に乗ってきたところだが資金繰りが厳しい。 その原因の一つが税務の申請処理について知識がなかったためで、今から何か対策をとれないだろうか?」 という内容でした。
営まれている業種は運送業だったので、私は 消費税の届出をしていなかたのだなと思いました。

ところが、話が進んで行くうちに、青色申告事業者になっていなかった(届出をしておらず、青色申告書も提出してない)ため 過去の赤字分を繰越欠損金として利用できず、業績が良くなってからの税金の支払が厳しいとのこと。

青色申告書の要件を備え申請を行なった事業者は、税務上の恩典を受けることができます。 その一つが税務上の赤字(欠損金)を9年間にわたって繰り越す欠損金制度です。

この制度は、「青色申告書を提出した事業年度に生じた欠損金」となっているので、事後的にはどうすることもできません。
このやり取りで、トラックを3台も保有している会社で青色申告していないところがあるのかと驚きました。

消費税も!?

そして、そのときの相談者の方には もっとショックなことがありました。
当初から 税務の知識をもって申請申告をしていたならば、「青色繰越欠損による税額の減額」だけでなく、「消費税の還付」も受けられた可能性が高いという事実です。

事業開始時に 多額の設備投資がある場合には、消費税の課税事業者を選択することで 支払った消費税の一部が還付される可能性があるのです。

不用な税務支出をしないために

税務には、このように申請、申告すると使える特例がたくさんあります。
また、そのときは良くても、先のことまで考えていないとトータルで損をすることもあります。

起業準備で忙しい時に、税務のことまで調べる時間がない方が多いのではないでしょうか。そんなときには、専門家に依頼することで時間と資金を節約しましょう。

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専門家

那須栄治(公認会計士)

那須公認会計士税理士事務所

監査の経験で培った客観的な目で組織の状態をきちんと把握し、経営陣が目指す青写真に添ったアドバイスをします。これまでの経験と新しい技術を駆使し、シミュレーションを軸にしたコンサルティングが強みです。

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