瓦屋根材の選択 福岡市 木の家づくり

清武修一

清武修一

テーマ:無垢材・木の家 福岡市 清武建設



国産洋風瓦の工事過程写真です。↑
洋風、和風、瓦のデザインは豊富にあります。


【屋根材の歴史】

日本で最初に使われた「瓦」は、「蘇我馬子」が造った「飛鳥寺」で、寺院建築とともに渡来したそうです。

住居は、「草葺」、「板葺」の場合、延焼すると、すぐに街中が火の海になってしまい、住居での「瓦」は、江戸時代の城下町から使われ始めたようです。

近年は、「金属葺(板金屋根)」、「スレート葺(コロニアル屋根)」が多くなりましたが、それらの屋根材は厚みが薄く、平滑面を確保する「合板」の上に貼らなければなりません。その合板を、屋根一面に貼ると、小屋裏は、「ホルマリン」の匂いで、充満し、個人差はありますが、気分が悪くなる方も多いようです。

「合板」は、薄い板を、複数枚、「接着剤」で貼り合せますが、「接着剤」が劣化すると、「合板」の強度が下がる為に、接着剤の防腐剤として、「ホルマリン」を添加しなければならず、「合板」の主な匂いは、「ホルマリン」の匂いになります。

しかし、その「ホルマリン」は、医療では、「消毒薬」として使用され、「ダニ」が、発生しにくいメリットがあり、床材の一部分には、「合板」を少しだけ使用した方が、防ダニ効果あるという考えもあり、賛否両論です。

弊社で、最も使用する事が多い、「瓦」は、厚みがあり、瓦の下が、少々凹凸が発生する、本物の木材、「杉板材」を使用できる為、「杉板材」の木の香りが充満する小屋裏になります。

「瓦」は、「金属葺(板金屋根)」、「スレート葺(コロニアル屋根)」のように、薄い素材ではなく、平滑面を確保する為に必要な、「合板」の上に貼る必要はありません。

また、「瓦」の特性として、粘土を焼いて作られる「陶器」の為に、われない限り、メンテナンスは不要で、10年後?、15年後?他の屋根材のように、塗装する必要はありません。(陶器製の瓦は、紫外線による若干の退色のみです。)

しかし、住居の上に、重い材料の「瓦」があると、地震の場合、心配だと思う方が多いと思いますが、昔の「和瓦」は、確かに落ちやすかったのですが、近年使用する(清武建設でも使用する)「防災陶器瓦」は、複数枚の「瓦」を重ね合せて取り付けており、簡単には落ちにくく、また、台風時でも外れにくい仕様になっており、安心です。

また、屋根部分に、「瓦」を使用する場合、その荷重に合わた「耐力壁」の設置が必要になり、軽い屋根材の「金属葺(板金屋根)」、「スレート葺(コロニアル屋根)」と、重い屋根材の「瓦葺」では、「耐力壁」の設置量が変わり、重い屋根の方が、「耐力壁」を多く設置する内容の、建築確認申請(耐力壁計算)を提出する事になります。

瓦材のメリットについて長文になってしまいましたが、「金属葺(板金屋根)」のメリットもあります。
「金属葺(板金屋根)」、は、屋根の傾斜角が少なくても良いので、建物の高さを低くする事が出来ます。その為、隣接する建物の日照条件の悪化が少なくなります。弊社でも、施主の要望で、日照条件を理由に「金属葺(板金屋根)」の工事例もあります。

どのような材料を使うか?屋根材を含む、すべての建材で、「メリット」「デメリット」があり、総合的な判断が必要だと思います。

お客様の家づくりの考え方に何が適切か?清武建設では、お客様と一緒に考えながら、住宅設計及び建築工事を行っています。


(株)清武建設 一級建築士事務所  創業1968年 
設計室: 福岡市東区箱崎7-2-14  木工所: 朝倉郡筑前町957
電話 0120-01-5040 火・水・定休

工事過程写真集  http://kiyo.jpn.com/kouzirei.html

リンクをコピーしました

清武修一プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

注文住宅を低価格でデザインするプロ

清武修一プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼