女性建築士・注文住宅相談窓口福岡市
【 瓦の特徴を3点にまとめると・・・ 】
一級建築士 清武 修一
① 世間一般、昔の住宅の場合、軒先近くの瓦のみを、釘で固定し、
それより上の、ほとんどの瓦は、ただ置いているだけの状態でした。
しかし、現在は、一枚一枚、全ての瓦を、釘で固定する防災瓦という商品があり、
台風で、瓦が飛んでしまうリスク、
地震で、瓦が落下してしまうリスクは、
かなり低くなり、安心感が増している状況かと思います。
② 屋根材として、重い材料である瓦が、建物の上部にあると、
地震時に大きく揺れるので危険だと言う人もいますが、
瓦の積載荷重を考慮した構造計算をおこない、
金属屋根、スレート屋根などの、軽い屋根材の構造計算と比較して、
瓦の方が、厳しい基準で構造計算をしなければならない為、
瓦を屋根材とする建築物の方が、耐震的に劣る訳ではありません。
③ 瓦(陶器瓦)は、経年劣化が少なく、半永久的に使え、
破損しない限り、メンテナンスは不要で、
初期費用(建築費)+ 維持費用(メンテナンス費)の合計では、
断然、瓦(陶器瓦)の方が、お得だと思います。
(備考) 同じ瓦でも、セメント瓦(セメントで製造し、着色した瓦)は、
デザイン性に優れた商品が多くありますが、
将来、退色する為、塗装しなければならず、メンテナンスが必要になり、
瓦の材質を確認した上で、選択する必要があります。
台風で飛ばされにくい仕様、地震で落下しにくい仕様になっている瓦を、
防災瓦といいますが、神社仏閣、和風住宅に使用する和瓦(和風の瓦)の場合、
伝統のある和瓦特有の形状の理由で、防災瓦の仕様にできない場合があり、
確認する必要があります。
(瓦工事の様子を下記ブログに掲載しています。)
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