介護や医療の現場にアロマテラピーを広める伝道者として活動（3/3）

ボランティアやチャリティー活動にも参加。つらい思いをする人に癒やしを届けたい

　サロンワークの主軸、アロマトリートメントは、かたくなだった気持ちが、徐々にやわらいでいくのが特徴だとか。
　「介護施設では、最初は表情が乏しかった方も、手を合わさんばかりに喜んでくださいます。帰る頃にはいつも私の方が力をもらっているんです」

　安延さんは、ICAAの卒業生などで構成するボランティアグループ「ICAA 福岡ソワン」に所属。社会福祉協議会の依頼を受けて施設に赴き、アロマオイルを使ったハンド・フットケアや、精油を用いた物作りなども行っています。
　
　ICAAの行事でもあるがん患者らの支援を目指すチャリティーイベント「リレー・フォー・ライフ」に積極的に携わるほか、全国各地で取り組みが進められている「認知症カフェ」にも足を運びます。
　2017年に起きた県内の豪雨災害では、直後から被災者の心身のケアに尽力しました。

　「つらい思いをされている方に癒やしを届けたい」と、アロマテラピーへの理解を深めてもらうべく、医療、介護の現場で「伝道者」として奔走する安延さん。
　「実は学生時代や子育て中は自分のことに精いっぱいで、両親にも随分心配をかけてきました。人の痛みに寄り添えるようになったのは、人生経験を重ねてきた今だからこそ」と振り返ります。
　
　「数々の出合いに感謝しながら、自分のできることを探し続けていきます」と決意も新たに、目標に向かって力強く踏み出そうとしています。

（取材年月：2022年9月）

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