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【財務支援 × 建設業】第2回

武村欽也

武村欽也

テーマ:財務支援~経営の悩み

このPLでは、忙しくなるほど苦しくなります

―― 建設業なのに「商業簿記のPL」で経営していませんか――

皆さん、こんにちは。
株式会社飛躍のミカタ武村欽也です。
前回は、
建設業の決算書は
売上や利益から見てはいけない
という話をしました。

では次に、
多くの建設業の社長が
無意識にやっていることがあります。

それが――
PL(損益計算書)を、そのまま信じることです。

実はこのPL、
建設業経営にとって
かなり危険な読み方をされているケースが少なくありません。

建設業のPLが「分かりにくい」理由

製造業や小売業では、
PLは比較的シンプルです。
・売上
・原価
・粗利
・経費
・利益
しかし建設業では、
・工期が長い
・現場ごとに条件が違う
・人と外注が同時に動く
このため、
PLはどうしても結果論の集計表になります。

つまり、
PLを見て「なぜそうなったか」は分からない

これが、
建設業のPLの最大の特徴です。

よくある“危険な勘違い”

多くの社長が、
こんな判断をしています。
・売上が伸びている
・利益も出ている
→ だから大丈夫

しかしその裏で、
・人は増え
・外注は増え
・現場は疲弊している
それでもPLは黒字。

この状態、
実はかなり危険[太字]です。

なぜなら、
[太字]PLには
「忙しさ」も
「人の消耗」も
「構造の歪み」も
表れないからです。


建設業のPLで、まず疑うべきポイント

ここで、
建設業のPLを見るときに
必ず確認してほしい点があります。

それは、
・材料費
・外注費
・労務費

これらが、
・売上に対して
・どの程度連動しているか
です。

もし、
・売上が増えるほど
・労務費・外注費が急激に増えている
のであれば、

その成長は、
会社を楽にしていません。


商業簿記のPLで経営すると、何が起きるか

多くの建設業のPLは、
見た目は「商業簿記型」です。
・売上総利益
・営業利益
しかし建設業は、
本来 工業簿記的な発想が必要な業種です。
・工事ごとの原価
・人の使い方
・現場ごとの重さ
これらを無視して、
・全体の利益だけを見る
と、こうなります。

忙しくなるほど、
社長の判断が遅くなる


PLは「判断のため」に並べ替える

ここで重要なのは、

PLが悪いのではありません。
見方が、建設業に合っていないだけです。

建設業経営では、
・売上
・原価
・経費
を、
「仕事量に連動するもの」と
「連動しないもの」

に分けて考える必要があります。

この視点がないPLは、
・利益は見える
・でも判断はできない
という状態を生みます。

社長がPLから読み取るべき問い


このPLを見たとき、
社長が自分に投げるべき問いは、
次の3つです。
・この売上は、どれだけ人を使っているか
・この利益は、どれだけ無理をして生まれたか
・来年も、同じやり方で続けられるか
これに答えられないPLは、
経営判断には使えません。

今日のまとめ(第2回の結論)

・建設業のPLは、そのままでは判断できない
・黒字でも、構造が悪ければ苦しくなる
・忙しさは、PLには表れない
PLは「並べ替えて」初めて意味を持つ

次回は、
このPLの限界を補うために、
BS(貸借対照表)を
「危険予知の道具」として読む方法

をお話しします。

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武村欽也
専門家

武村欽也(行政書士、採用定着士)

株式会社飛躍のミカタ

中途採用支援と財務・経理業務のDX化で企業の成長を支えます。求人検索エンジンと連動した原稿作成代行により、経営者の思いを伝え、応募数増から人材定着までフォロー。行政書士として建設業許可申請の実績も豊富

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