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【財務支援 × MQ会計(BOX会計)】第3回

武村欽也

武村欽也

テーマ:財務支援~経営の悩み

社長、まずは「このBOX」を作ってください

―― 決算書を“経営判断”に変える最初の一手 ――

皆さん、こんにちは。
株式会社飛躍のミカタ武村欽也です。
前回までで、
・建設業は受注産業であること
Q(数量)が見えにくい業種であること
・だからこそ、MQ会計(BOX会計)が必要であること
をお伝えしました。

今回は、理屈ではありません。
実際に、決算書を使って“判断できる形”に変えます。

難しい計算は一切不要です。
今日やることは、たった一つ。

数字を「BOX」に入れ替える。

まず、決算書からこの数字だけ拾ってください

決算書(損益計算書)を用意し、
次の3つだけを抜き出してください。
(1) 売上高
(2) 変動費
(3) 固定費
※ この時点では
**正確さよりも「分けること」**が大事です。

建設業における「変動費」と「固定費」の分け方

ここが一番迷うところですが、
今日はシンプルに考えます。

変動費(仕事量に比例するもの)
・材料費
・外注費
・現場ごとに発生する直接経費
固定費(仕事量に関係なく発生するもの)
・社員給与
・社会保険料
・事務所家賃
・管理部門の経費
※ ここで完璧を目指す必要はありません。
判断のためのBOXを作るのが目的です。

BOXを作る(これがMQ会計〈BOX会計〉の基本)

やることは、これだけです。

売上- 変動費= MQ(限界利益)

MQ- 固定費= 利益

これが、
**あなたの会社の「経営判断BOX」**です。

具体例(よくある建設業の数字)

仮に、決算書がこうだったとします。
・売上高:3億円
・材料費+外注費:2億1,000万円
・固定費:6,500万円
BOXに入れ替えると、
・MQ:9,000万円
・利益:2,500万円

ここで、初めて
経営判断が始まります。

このBOXで、何が分かるのか

この数字を見て、
次の問いに答えられますか。
・社員を1人増やせる余力はあるか
・忙しくなっても耐えられるか
・売上が落ちたら、どこで止まるか

例えば、
・固定費:6,500万円
・MQ:9,000万円
ということは、

MQが2,500万円減った瞬間、赤字です。

ここで見るべきは、
売上ではありません。

MQです。

なぜ、このBOXがないと判断を誤るのか

多くの会社は、
・売上が伸びた
・利益が出た
という結果だけを見ます。

しかし、それでは、
・どの仕事が会社を支え
・どの仕事が足を引っ張っているのか
が分かりません。

BOXを作ることで初めて、
・判断の軸
・限界ライン
・次にやるべきこと
が、感覚ではなく構造で見えるようになります。

今日のまとめ(ここだけ覚えてください)
今日のポイントは一つです。

まずは、
自社のMQ会計(BOX会計)を1つ作ること。


完璧でなくて構いません。
正確でなくても構いません。

「分けて見る」
それだけで、経営の景色が変わります。

次回予告

次回は、
このBOXを使って、

「なぜ忙しいのに楽にならないのか」
を、具体例で解体します。

MQ会計(BOX会計)が、
行動を変える瞬間です。

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武村欽也
専門家

武村欽也(行政書士、採用定着士)

株式会社飛躍のミカタ

中途採用支援と財務・経理業務のDX化で企業の成長を支えます。求人検索エンジンと連動した原稿作成代行により、経営者の思いを伝え、応募数増から人材定着までフォロー。行政書士として建設業許可申請の実績も豊富

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