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【財務支援 × MQ会計(BOX会計)】第1回

武村欽也

武村欽也

テーマ:財務支援~経営の悩み

社長、「人日(にんにち)」をどう読んでいますか?

―― 忙しさを、経営判断に変える最初の一歩 ――

皆さん、こんにちは。
株式会社飛躍のミカタ武村欽也です。
建設業の社長と話をしていると、
よくこんな言葉を耳にします。

「人が足りない」
「現場が回らない」
「とにかく忙しい」

では、その**“忙しさ”**を
数字で説明できていますか?

その答えを持っている社長は、
実は多くありません。

今日のテーマは、
建設業経営の土台になる
**「人日(にんにち)」**です。

人日(にんにち)とは何か?


人日とは、
1人が1日働いた量を表す単位です。
・1人 × 1日 = 1人日
・2人 × 5日 = 10人日
・5人 × 10日 = 50人日

ここで大切なのは、

人日は「人数」でも「人件費」でもない
という点です。

人日は、
仕事にどれだけの労働力を使ったか
を測るための“物差し”です。

なぜ建設業経営で、人日が重要なのか


建設業では、
・工事件数
・工期
・現場数
が重なり合って動きます。

「忙しい」という感覚はあっても、
・どの工事に
・どれだけ人が取られ
・それが経営にどう影響しているか
を、言葉にできないことがほとんどです。

この“感覚と数字のズレ”を埋めるのが、
人日という考え方です。

人日を経営判断に使うときの考え方(重要)


人日だけでは、
経営判断はできません。

ここで必要になるのが、
人日単価です。

人日 × 人日単価 = 労務コスト


人日単価を出してみましょう


例えば、
・月給:30万円
・月の稼働日:20日

この場合、

30万円 ÷ 20日 =
1.5万円/人日

これが、
あなたの会社の
**1人1日あたりの人件費(人日単価)**です。

人日単価が分かると、何が見えるのか


同じ売上の工事でも、
人日の使い方で結果は大きく変わります。

工事A
・使用人日:200人日
・人日単価:1.5万円
→ 労務コスト:300万円

工事B
・使用人日:300人日
・人日単価:1.5万円
→ 労務コスト:450万円

この時点で、
・どちらの工事が重いか
・どちらが経営を圧迫しているか

が、感覚ではなく構造で見えてきます。

よくある誤解(ここは押さえてください)


「人日=ひとり1人あたりの人件費ですよね?」

→半分正解で、半分危険です。

× 人日そのものが人件費ではない
人日 × 人日単価 = 人件費

人日だけを見ても意味はありません。
必ず人日単価とセットで考える。

これが、
後に出てくる
**MQ会計(BOX会計)**の前提になります。

まとめ(今日いちばん大事なこと)

建設業経営で重要なのは、
・忙しいかどうか
・人が足りるかどうか
ではありません。

「どこに、どれだけ人日を使っているか」
を把握できているかどうかです。

ここが見えないままでは、
・採用
・投資
・受注の判断

すべてが感覚になります。

次回予告(明日)

次回は、
この「人日」という考え方を前提に、

なぜ建設業経営に
MQ会計(BOX会計)が必要なのか


を、構造からお話しします。

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武村欽也
専門家

武村欽也(行政書士、採用定着士)

株式会社飛躍のミカタ

中途採用支援と財務・経理業務のDX化で企業の成長を支えます。求人検索エンジンと連動した原稿作成代行により、経営者の思いを伝え、応募数増から人材定着までフォロー。行政書士として建設業許可申請の実績も豊富

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