行政書士 × 建設業 × AI&DX の現場から(第2回)
人で回すのをやめた瞬間、経営は安定し始めた
―― DX経営は“攻め”ではなく“撤退判断”だった ――
皆さん、こんにちは。
行政書士法人QORDiA武村欽也です。
第3回でお伝えした通り、
建設業許可業務は
人の記憶と経験に依存すると必ず破綻します。
では、どうするのか。
・もっと頑張るか
・もっと詳しい人を採るか
・もっと長時間働くか
多くの事務所が、
この選択肢に向かいます。
しかし、
どれも根本解決にはなりません。
採用で解決しない理由
建設業許可業務は、
・判断が必要
・例外が多い
・責任が重い
そのため、
・教えるのに1年以上
・結局、最終判断は代表
・属人化が加速
という結果になります。
人を入れるほど、
管理コストと不安定さが増える。
これは能力の問題ではなく、
構造の問題です。
QORDiAが気づいた「撤退ライン」
私自身、
顧客が増えたときに
ある感覚を持ちました。
「このままでは、
成長がリスクに変わる」
そこで選んだのは、
・人を増やす前に
・業務を分解し
・判断を構造に落とす
という選択でした。
“人でやること”からの撤退です。
DX経営の正体
DX経営とは、
・ITを入れること
・AIを使うこと
ではありません。
業務の前提を変えることです。
・覚えなくていい
・思い出さなくていい
・属人化しない
状態を、
最初から作る。
これができて初めて、
・提案が復活する
・横断的な業務が可能になる
・行政書士が伴走者に戻れる
DX経営は“小さな事務所”のための戦略
この話は、
・大規模事務所
・資金力のある法人
のための話ではありません。
むしろ、
個人事業主だからこそ、
人に依存しない構造が必要です。
DX経営は、
拡大戦略ではなく
生存戦略です。
最終まとめ
建設業許可を主業務にするのは、正解です。
しかし、
人で抱え続ける限り、
その正解は必ず裏切る。
だからこそ、
・どこで人を使い
・どこから人を使わないか
その線を引く必要がある。
DX経営とは、
その線を引くための判断です。



