【建設業許可専門 × 行政書士 × AI・DXシリーズ】第2回目
皆さん、こんにちは。
行政書士法人QORDiAの武村欽也です。
行政書士の最大の敵は”非効率”で労働集約産業です。
でももっと進化していかないといけません。
行政書士は「競争」ではなく「進化」へ
――建設業許可専門事務所がAI・DXに踏み出す理由**
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建設業界は今、かつてないスピードで変化しています。
電子申請、社会保険の徹底、元請管理の強化、働き方改革……。
そのたびに建設業許可専門の行政書士事務所は“新しい作業”に追われています。
しかし、この状況はチャンスでもあります。
AI・DXによって「作業が消え」、行政書士が本来取り組むべき
“経営の伴走”に時間を使えるようになるからです。
このシリーズでは、建設業許可専門事務所がAI・DXでどう進化できるのかを、
6回にわたってお伝えします。
■ 建設業許可専門事務所が抱える「構造的な限界」
建設業許可・経審・更新・変更届・業種追加・決算終了届……。
業務の種類は多いように見えて、
実はやっていることの70%が同じ構造です。
・顧客資料を受け取る
・読み取り・再分類
・様式に転記
・法令と突き合わせる
・ミスがないか確認する
つまり、
「人間が苦手で、AIが得意な作業の集合体」 なのです。
どれだけスタッフを増やしても、
教育を徹底しても、
作業が増えるほど「事務所が重くなる」という矛盾は消えません。
■ AI・DXは“仕事”を奪うのではなく、“非効率”を奪う
「AI導入で仕事が減るのでは?」
そんな不安の声も聞こえてきますが、実態は逆です。
AI・DXが奪うものは仕事ではありません。
奪うのは、“同じ作業を繰り返す時間”と“精神的な負担”です。
AI行政書士アシストによって
肩代わりできるようになるのは以下の領域です。
・顧客資料(決算書・総勘定元帳など)の自動解析
・許可・経審・決算届の入力案を自動生成
・必要書類の不足チェック
・要件適合性の自動判定
・期限・進捗管理の自動化
これらは、
行政書士が最も時間を使っているにも関わらず、
“価値として評価されにくい作業”です。
■ AI後に行政書士がやるべき仕事は「経営の伴走」
AIによって作業が圧倒的に減った後、
行政書士の本来の役割が浮かび上がります。
それが、
・経営状況の分析
・許可戦略の設計
・公共工事参入のシナリオ作成
・財務の見える化
・粗利改善や経審対策のアドバイス
・採用支援や事業計画づくり
・社長が迷わない意思決定のサポート
つまり、
「書類を作る人」から
「建設会社の未来をつくる人」へ進化する のです。
これこそ、AI時代における
建設業許可専門行政書士の価値そのものです。
■ 戦う相手は同業者ではない。“非効率”だ
これからの行政書士に必要なのは、
同業者との競争ではありません。
・非効率と戦う
・時代遅れのプロセスと戦う
・作業に追われる働き方から自由になる
・そして顧客の時間を生み出す
・建設業の現場の未来創造に貢献する
そのためには、同業者との“共創”が欠かせません。
AI・DXで業務モデルを革新すれば、
それは全国の事務所が使える共通の仕組みになります。
建設業許可専門領域こそ、
行政書士が共創しやすい最適なフィールドなのです。
■ 次回予告
第2回では、
「建設業許可・経審はどこまでAIで自動化できるのか」
について、実務レベルのプロセスをくわしく解説します。
■ 著者プロフィール
行政書士法人QORDiA 代表。
建設業許可・経審専門。
AI行政書士アシスト開発責任者。
建設業の経営を“作業から解放するDX”をテーマに活動。



