【新シリーズ:財務支援は“社長の余裕”をつくる】第3回目
皆さん、こんにちは。
飛躍のみかた税理士事務所の石山明弘です。
固定費改善のノウハウです。
■ 第2回【固定費は会社の寿命を削る】
—— 固定費を制する者が、経営を制する。飛躍のミカタ流・固定費コントロール——
多くの中小企業が苦しむ理由は、
売上不足ではありません。
理由は、固定費の重さです。
売上が悪い月でも
固定費は毎月必ず“勝手に流れ続ける”。
つまり、
固定費が会社の寿命を決めている。
これは現場で社長を支援していて
最も強く感じる“経営の真実”です。
■ 固定費の怖さは「気づかないうちに太る」こと
固定費は、社長が意識していないと
勝手に増えていきます。
例:
・人件費
・家賃
・外注費
・車両費
・通信費
・ソフト利用料
・サブスク
・雑費の積み重ね
気づいたときには
“毎月の重り”のように会社を圧迫してくる。
飛躍のミカタ流メソッドではこう言います。
売上より先に、固定費のコントロールを整えることが
経営改善の入口になる。
■ 固定費が重い会社の特徴
飛躍のミカタ流の現場支援でよく見る共通点があります。
① 売上が上下しても固定費はそのまま
変動費は売上に比例するが、固定費は比例しない。
利益がブレる最大の原因です。
② 人件費の構造を理解していない
“人が足りないから採用”
この判断で固定費が一気に増える。
③ サブスクや外注が増えすぎる
便利だから増やした結果、数万円単位で毎月流れ続けている。
④ “やめる判断”ができていない
長年続けている費用は
心理的にも切りづらい。
固定費は、
社長の“決断力の弱点”が最も出る場所です。
■ 飛躍のミカタ流・固定費改善の“3ステップ”
簡単ですが、効果は絶大です。
多くの企業がこの3ステップで生まれ変わりました。
① 固定費チェック表をつくる
まずは可視化。
●「何に、いくら、毎月払っているか?」
これを一覧にするだけで、
50%の改善は自動で起きます。
理由は簡単。
社長が見える化すれば、ムダは勝手に減る。
② “絶対に必要か?”の問答
飛躍のミカタ流では、固定費をすべて下記に分類します。
A:絶対に必要
B:あった方がいい
C:無くても困らない
ここで重要なのが、
“B”を減らすと会社が強くなる
ということです。
多くの会社は、
Aは少なく、Bが異常に多い。
この分類だけで
毎月5〜20万円以上浮く会社もザラです。
③ 人件費は「増やす前に改善」が鉄則
人件費は最大の固定費です。
だからこそ
“採用の前に、業務改善”。
飛躍のミカタ流では、人件費を見るときはこう言います。
「本当に人が足りないのか?
それとも“仕組み”が足りないのか?」
スタッフ数を増やす前に
・作業の見直し
・役割分担
・ルール化
・標準化
・外注の整理
これをするだけで
“人員不足”が解消するケースが多い。
人件費改善は即効性が最も高い財務改善です。
■ 固定費が軽い会社ほど“倒産しない”
飛躍のミカタ流の経験上、
固定費の軽い会社は不況に非常に強い。
利益が出るかどうかは
売上ではなく
固定費の重さで決まります。
固定費=会社の呼吸
重い会社は息が苦しい。
軽い会社は呼吸が深くなる。
■ 結論:固定費を制する者が経営を制する
固定費とは“毎月必ず支払う未来の約束”です。
社長は未来に責任を持つ人。
だからこそ、
固定費の見直しは社長の大事な仕事です。
飛躍のミカタ流の固定費3ステップ:
① 固定費を可視化する
② 不要な“Bゾーン”を削る
③ 人件費は採用前に業務改善
これだけで、
会社の寿命は確実に伸びます。
次回(第3回)は
【利益があるのにお金がない本当の理由】
に進みます。
黒字倒産の“構造”を
飛躍のミカタ流視点で分かりやすく解説します。



