連載:社長の「決める力」実践メソッド【第2回目】
皆さん、こんにちは。
飛躍のみかた税理士事務所の石山明弘です。
即効財務改善術をお伝えします。
■ 第1回【粗利改善は“たった3つのテコ”でできる】
—— 今日から現場で使える、飛躍のミカタ流・即効財務改善術 ——
財務の悩みの根源は、
実はとても単純です。
会社が苦しくなるとき、
必ず“粗利”が落ちています。
売上ではありません。
経費でもありません。
粗利=会社の体力。
粗利が弱まると、会社は必ず苦しくなる。
だから飛躍のミカタ流メソッドでは、
財務改善の第一歩として
「粗利改善」から始めます。
そして粗利改善は、
実は “3つのテコ” だけでできます。
今日、会社に戻ったその瞬間からできる。
これは経営者の即戦力です。
■ ①【値決めの見直し】—— 最も簡単で、最も効果が出るテコ
社長が一番避けたい決断。
それが「値上げ」。
でも事実として、
値上げできない会社は必ず苦しくなります。
なぜなら、
材料費・外注費・人件費は上がり続けるから。
にもかかわらず、
10年前の価格のまま
という会社が多すぎる。
飛躍のミカタ流ではこう伝えます。
値上げは悪ではない。
“正しい価格に戻す”だけだ。
そして、値上げのコツは
“大きく”ではなく “小さく分けて” 行うこと。
・新規は標準価格
・既存は徐々に見直し
・パッケージ化して値決めしやすく
これだけで粗利は必ず改善します。
■ ②【業務の棚卸し(ムダの排除)】—— 粗利が悪い原因の7割は「ムダ」
粗利が低い会社の原因で
圧倒的に多いのがこれです。
無駄な作業・無駄な工数・無駄な外注。
飛躍のミカタ流では、業務の棚卸しを
社長に徹底してもらいます。
たとえば:
・本当に必要な業務なのか
・誰でもできる作業に社長が時間を使っていないか
・外注に依存しすぎていないか
・無駄な待ち時間はないか
・重複作業が発生していないか
ムダは“気持ちが弱っている会社”ほど増えます。
業務を棚卸しするだけで、
粗利が5〜10%改善した会社を私は何社も見てきました。
■ ③【付加価値の追加】 —— “粗利の真の正体”は付加価である
粗利とは、
「値段 − 原価」で決まります。
原価削減にも限界がある。
だから重要なのは
付加価値を追加すること。
付加価値とは難しくありません。
・丁寧な説明
・実績の見える化
・保証期間
・仕上がりの品質
・アフターサポート
・スピード
・一貫対応
こうした“価値”を言語化し、
料金・提案に盛り込む。
これこそが
粗利の本質的な改善策。
■ 粗利改善は“技術”ではなく“決断”
ここが最も重要です。
粗利は「数字の問題」のように見えますが、
実はほとんどが社長の “決断の問題” です。
値決め
ムダの排除
付加価値の追加
この3つは、
社長が変わればすぐ改善します。
だから飛躍のミカタ流財務メソッドでは、
粗利改善を“入り口”にします。
粗利が変われば、
会社の体力が激変します。
■ 粗利が改善すると起きる“良い変化”
・資金繰りが安定する
・決算が楽になる
・社長の心に余裕が生まれる
・無理な仕事を断れるようになる
・自社の価値が明確に見える
・社員に還元できる
・設備投資が怖くなくなる
粗利改善とは、
社長の未来を守る技術 でもあるのです。
■ 結論:粗利改善は“今日からできる財務改善”
経営改善は難しくありません。
飛躍のミカタ流の財務改善はすべて
「今日からできる」「現場で使える」
ことが基本。
粗利改善の3つのテコ:
① 値決めの見直し
② 業務棚卸しでムダを排除
③ 付加価値の追加
この3つだけで、
会社の体力は確実に強くなります。
次回(第2回)は、
「固定費は会社の寿命を削る」
に進みます。
飛躍のミカタ流の“固定費コントロール”の真髄を解説します。



