【シリーズ③:財務の見える化で経営は9割決まる】
皆さん、こんにちは。
飛躍のみかた税理士事務所の石山明弘です。
数字に強い社長は長く続く。
数字を避ける社長は短命で終わる。
これが、中小企業支援の現場で見えてきた“揺るぎない真実”です。
■ 第6回〈最終回)【社長の財務力が会社の“寿命”を決める】
—— 会社が続くか、消えるか。
未来を決めるのは、たったひとつ——“社長の財務リテラシー”。 ——
私は長年、多くの中小企業の社長と向き合ってきました。
そして残酷な現実を見てきました。
同じ規模、
同じ業界、
同じ地域、
同じ年齢の社長が経営していても――
ある会社は10年後に上場レベルの成長を遂げ、
ある会社は数年で倒れてしまう。
この差はどこにあるのか?
資金力でもありません。
人材の質でもありません。
設備でも土地でもコネでもありません。
結論は、ひとつ。
社長の財務力(=数字と向き合う力)が、
会社の寿命を決めている。
■ 「財務が強い社長」は、不況でも倒れない
好況のときは、誰でも経営はできます。
しかし不況が来ると、問われるのは“数字の理解”。
財務が強い社長は、不況になるとこう動きます。
・早めに資金確保する
・早めに経費を見直す
・早めに粗利の悪い事業を止める
・早めに人員配置を調整する
・早めに銀行と話をする
“早め”がポイントです。
財務が弱い社長は、不況になるとこうなります。
・状況を把握するのが遅い
・判断が遅い
・相談が遅い
・立て直しが遅い
つまり、
財務力の差=生存スピードの差。
ここで会社の寿命が決まります。
■ “なんとなく経営”をやっている会社は寿命が短い
多くの中小企業が
「なんとなく経営」
で走っています。
・売上だけを追っている
・粗利構造を理解していない
・経費の増減を把握していない
・現金残高を見ていない
・未来の資金繰りを想像していない
これは、
どれだけ全力で走っても、前が見えていない状態。
アクセルを踏むたびに危険に近づきます。
逆に財務力のある社長は、常に“未来が見えている”。
だから焦らない。
だから余裕がある。
だから社員が安心してついてくる。
■ 【飛躍のミカタ流・社長が押さえるべき“財務の3原則”】
最終回として、
飛躍のミカタ流メソッドの財務の本質を“3つ”にまとめました。
①「粗利」を最優先で見る
売上ではなく、粗利を見れば、
会社の稼ぐ力が分かる。
粗利が高い会社は強い。
粗利が低い会社は弱い。
これは絶対原則。
②「現預金残高」を毎月確認する
現金が多い会社は余裕がある。
現金が少ない会社は不安が出る。
現金残高は、
社長の心の健康診断でもあります。
③「未来の数字(資金繰り)」を読めるようになる
未来の数字が読める社長は、
不安よりも“希望”で経営できます。
未来が見えると、決断が早くなり、
決断が早い会社は生き残ります。
■ 社長が数字に強くなると、「社員の未来」も守れる
社長が数字を理解するということは、
会社を守るというだけではありません。
社員の給料、
社員の家族、
社員の生活、
社員の夢、
社員の人生――
すべてを守ることに直結します。
だから私は声を大にして伝えています。
財務は“会社を守る技術”ではなく、
“人の人生を守る技術だ”。
社長が財務力をつけることで、
社員は安心して働ける。
それは、何ものにも代え難い“会社の強さ”になります。
■ 結論:会社の寿命を伸ばすのは、社長の“数字を見る勇気”
会社の成長も、
会社の安定も、
会社の衰退も、
会社の危機も、
すべては
“数字が教えてくれている”
という事実です。
社長が数字と向き合うと、
未来が見えます。
未来が見えると、
不安が消えます。
不安が消えると、
決断ができます。
決断ができると、
会社は強くなります。
そして――
社長の財務力が、
会社の寿命と社員の人生を守る。
これが、飛躍のミカタ流財務メソッドの最終結論です。



