「土岐さんの修理って、魔法みたい・・・!」
修理作業中④/フレームの組み立て圧着作業
塗装作業や割れ部の圧着作業ができあがった板座面へ、各部材調整作業を経て背もたれフレームと脚フレームを組み立て圧着作業をしていきます。
割れていた板座面の形跡などまったく感じさせないレベルに仕上がりました。
板座面ウラ側も表面同様にウレタン塗装しています。
折れ込んでいた背柱部材(スピンドル)は、事前にメーカーの飛騨産業さんから供給してもらい調達しています。飛騨産業さん、ありがとうございます。
写真右端の背柱(スピンドル)が飛騨産業さんから供給してもらった新しい部材です。
板座面に背もたれフレームを組み立て圧着していきました。
背もたれフレームの組み立て圧着の肝となる作業は、左右の背柱(スピンドル)の通しほぞ+くさび打ちです。
飛び出していたほぞ先は、安全のため切り取っておくことが大切です。
続いて、板座面に脚フレームを組み立て圧着していきました。
椅子組み立て圧着用の専用台の上に、ソマックス製T型クランプ・ジュニアFクランプ・端金などを多用して組み上げました。
接合部は、事前にマスキングテープで墨付けした通りに組み上げていきました。
修理作業中⑤~完成/水平バランス調整作業・掃除・脚先のフェルト貼りなど
水平盤(ガラスの厚盤)の上に、完全乾燥した飛騨産業さんのアッサムチェアを乗せて「ギッコン バッタン」などがたつきが出ないように調整作業をしました。
「ギッコン バッタン」していますと、数年先に再びぐらつきなどの不具合が起こる原因になります。
最後に、とっておいた飛騨産業さんのシンボルマークを貼り付けました。
このような工程を経て、愛媛県西条市・A様の飛騨産業さんのアッサムチェアがよみがえりました。
A様のアッサムチェアの修理作業で、一番印象に残っているのは、割れた板座面の復旧作業でした。
かなりのレベルできれいに板座面が仕上がりましたので、とてもうれしかったことを覚えています。
後ろ姿もきれいに仕上がりました。A様、ご依頼いただきありがとうございました。
(壁面に置いてある一枚板デスクは、愛媛県東温市・K様からご依頼いただいたものです。)