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川口誠
時計職人
川口誠プロは愛媛新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です
川口誠(時計職人)
時計工房 勇進堂
オーバーホールって何?どんなの?なせ必要なの?に、答えれるように。ここではどのような手順で分解掃除(OH)を、しているかと。分解写真を見せながら解説していきます
分解掃除で一番気を使うところです。文字盤は人の顔 顔には傷をつけてはいけません。仕事仲間では針を抜きおえたら分解掃除(OH)の7割終了という人もいます。針を抜くには特別な工具がいります。その工具も人により違い、僕のは僕専用に市販されいる工具を改良し使っています。
文字盤を外した画像文字盤を外すと内部が見えます。オメガさんに限らず一流メーカーは見えないところもこだわり時計を作っています。普段、時計を修理する人しか見ないところですこの、画像では確認できないのですが時計の状態は油切れ状態です。これから歯車の状態を見ていきます
表の状態です。時計でいうと裏蓋の側です。この状態はスピードマスターの手巻きのモデルを持っている方でスケルトンを持っている人は良く見る風景ですね。ここからすこしずつさばいていきたいと思います。さばく前に点検が必要なのが油の量です。
この状態はバネ類と、クロノグラフの受けを外した状態です。真ん中に見えている歯車がセンタークロノグラフ車と言って一般に真ん中のストップウォッチを使用する際に動きます。ところどころに赤い穴が開いた石が見えます。あれは人工ルビーで歯車の摩擦を軽減するために使われています。
分解途中で摩耗部品がないかなど交換が必要な部品がないか、調べながら分解していきます。その時に前回修理した後が悪くないかどのような修理をしたかを勉強させてもらいます
複雑な時計になるほど部品の数は増えていきます。部品の場所、形状、油の注油場所などは経験と勉強が必要だと思います。
この状態までには、歯車のアガキというのを調べます。歯車の性質では車と車の間にもアガキがあり少しながら隙間があります。アガキとは必要悪な存在でアガキがないと歯車は動きません。また、アガキが多いとかみ合いが外れたり不具合がおきてしまいます。この状態でアガキの適正量を見て...
もう裸の状態ですね。いま、見えている部品は一番大きいのが香箱(1番車)といいます。この中にはゼンマイが入っていて車でいうとガソリンとエンジンみたいなものでゼンマイ(ガソリン)が切れると時計はまったく動きません。また、最初に時計を動かそうとする部品なのでエンジンと、たとえて...
最後にまとめです腕時計の分解掃除とは「分解+掃除+注油+組み立て+時間調整」の意味ですね。その中に、修理が入ってきたり部品が壊れていたら交換、制作、などの仕事が入ってきます。よく、「ちょっと油だけ挿して!」ってお客さんに言われますが到底無理なはなしです。ここまで分解してこ...
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