遮熱のしくみ(その3)
マイベストプロの紹介記事でも掲載している遮熱工事についてですが、どのような理由で暑さ、寒さ対策工事と謳っているのか記事をいくつかに分けて説明したいと思います。
なぜ建物は夏場暑く、冬は寒くなるのでしょうか?
その理由を理解してもらうためには、熱の伝わり方を理解する必要があります。
熱は温度が高いところから低いところへと移動して行きます。そして熱移動の方法には3種類あり、それを熱移動の三原則と言います。
中学か高校の授業でも習っているはずなので、お子さんがいる方などは教科書を見てみてください。
熱移動の3原則とは「伝導」「対流」「輻射」の3つの事を指します。
「伝導」
伝導とは物体を媒体にした熱移動です。物体と物体が接触することで熱が移動することを言います。
身近な事だとアイロンがけや、人と握手した時に起こっています。
「対流」
対流とは空気を媒体にした熱移動です。真夏に冷房を効かせた部屋の窓を開けると暖かい風が入り込んでくるのが分かると思います。それが対流による熱移動です。
「輻射」
輻射とは電磁波を媒体にした熱移動です。電磁波を受けた物体は、分子衝突が発生して輻射熱を発生します。輻射熱が発生した物体は、また電磁波を発生することによって他の物体に分子衝突を起こさせます。これを輻射による熱移動と言います。
この3つの熱移動のうち、建物に最も影響を及ぼすのが「輻射」です。
なぜ輻射が最も影響してくるのかは、次回の記事で紹介させてもらえればと思います。