無釉薬瓦
愛媛の菊間瓦や淡路瓦などの銀瓦の事を言います。
素焼状態の瓦が入った窯に炭素を注入して、瓦から酸素が抜ける温度で焼成することによって
表面も割ったときの中身も銀色になります。簡単に言えば燻製しているようなものです。
瓦の表面には炭素被膜が出来ていて、そこに光が乱反射することによってあのような銀色に見えています。
炭素被膜はすごーーーーーーく薄いものなので素手で触ると簡単に剥がれてしまいます。
触るときは必ず手袋をしましょう。
古くから日本建築物に使用されており、経年変化により自然に炭素被膜が剥がれることによって
黒っぽくなりいぶし瓦らしい趣のある風合いが出てきます。
炭素被膜が剥がれることによって、瓦自体の性能が落ちることはないです。
現役で使われているもっとも古いいぶし瓦は1400年も昔の物なので、
瓦がどれだけ耐久性の高いものなのかがよく分かりますね。
これまで紹介したどの種類の瓦も基本的に産地が同じであれば性能は変わりませんが、
産地によって寒さに弱い場合があるので注意してください。