運送業や住宅会社の経営改善や事業再生、現場での実務と償却前営業利益の話
昨日、経営相談のメールが届いた。
私が登録をしている新聞社の相談コーナーからである。
東北関東大震災(東日本大震災)に合われた社長の娘さんからである。
お父さんの会社が震災に見まわれた。
事務所も工場も壊滅的な状態。
これを機会に廃業を考えているという相談内容。
これだけ聞けば机上の空論電卓経営コンサルタントは・・・
行政の支援制度もある。
支払い猶予もある。
再生の道もある。
そんな答えになるんであろうが・・・
私の考えは・・・
仕事をいただいている会社の被災状況はどうなのか?
後継者はいないのか?
震災はきっかけであり、震災以前から会社の経営状況は悪化していなかったか?
再生だの再建だの・・・
頑張れ! 頑張ろう!
そんなフレーズを言うことは簡単だと思う。
事務所や工場が新しくなったって・・・
お客さんの会社が存在していなければ・・・
下請け会社など経営の目途を立てられるものではない。
銀行の返済を待ってもらっても、銀行から融資を受けても、
売り上げの目途が立たなければ絵にかいた餅である。
そんなバカはいないと思うが・・・
過去の決算書の数字を電卓叩いて計算して計画書を書いても、
なんの未来の予測もできないし、何の答えも示してあげれないと思う。
こんな時の相談に答えるポイントは・・・
経営者目線で考えることができる再生実務家としての能力である。
経営の経験がない、経営者と資金繰りの苦労をしたことがない、現場に行くことがない、
こんな経営コンサルタントが答えを出せるものではないと思う。
できる大先生もいるのかもしれないが・・・
娘さんに対して・・・
お父さんが創業社長であるならば、経営継続の意思があるかどうかを確認してください。
震災以前から業績が悪かったのかどうかを確認をしてください。
後継者がいるのかどうかを確認してください。
売り上げに対する主たる取引先のパーセントを確認してください。
お父さんの年齢と健康状態を聞いてください。
金融機関の負債がどの程度あるのか確認をしてください。
破産をするにしても、手持ち資金がどの程度あるのか確認をしてください。
このような確認や聞き取りをおこなった。
再生したり再建する。
破産をしたり廃業をする。
これらの情報が大切な判断基準である。
将来を考えるのに・・・
進むのか止まるのかを考えるために・・・
この状況である。
過去の決算書の数字をどんなに眺めて計算をしても仕方がない。
娘さんから返事がかえってきたら・・・
私が思うベターな答えができると思っている。
なぜだかわからない・・・
どうして私に相談がきたのか?
四国までメール相談がきたのか?
破産や廃業を視野には入れているが・・・
弁護士さんへの相談でなく町医者経営コンサルタントだったのか?
不思議です。
CMもしていない、SEO対策もしていない、本も出していない、
そんな名もない経営コンサルタントに相談が来たのか・・・
一生懸命に向き合う。
ベターな答えを見つけ出す。
今回のような相談は増えてくるでしょう。
甘い詐欺経営コンサルタントには引っかからないでください。
気をつけてくださいね・・・
これからスタートする。
SRCやTMAのメンバー有志で・・・
「復興への企業再生アシスト」という相談事業を・・・
何かできないか?
何ができるか?
それを再生実務家が考えて出した答えが・・・
復興への企業再生アシストという活動です。