運送業や住宅会社の経営改善や事業再生、現場での実務と償却前営業利益の話
今月から訪問している新規のクライアントさん。
建設業を得意とする経営コンサルタントが入っていたが、あまり業績も良くならず、
銀行への再生計画も順調に達成できないという理由で、税理士の先生から紹介されセカンドオピニオンに入った案件である。
見せていただいた再生計画書は・・・
費用は法外な金額、厚みは1.5センチ、中身は空っぽの内容。
この通りに行動したら、間違いなく企業は困窮状態に陥ってしまうような内容。
これで???
建設業の経営コンサルタントの実績を自慢しているのか???
そんな程度の内容である。
モラトリアムに基づくリスケを1年ちかく実施しているのだが・・・
あまりに銀行交渉のレベルが低すぎる内容なのである。
銀行出身者もスタッフに抱え、豊富なパイプがあるという触れこみなのだが・・・
・手形の割引枠の交渉もしていない
・工事担保の短期融資の交渉もしていない
・工事の履行保証の交渉もしていない
再生計画書(経営改善計画書)を書く以前の問題である。
もしも経営者の方が読んでいたら覚えておいていただきたい。
絶対にこんなことも知らない経営コンサルタントに再生を依頼をしてはいけない。
計画書のキャッシュフローのところを見れば・・・
キャッシュフローで出たお金を全額返済になっている(汗;)
オ~イ!!! オイ!!!である。
設備投資も機械の購入も全くせず、資産になったプラス分は即時に売るの???
それで企業活動は継続ができるのか?
計画書を受け取った銀行さんも・・・
キャッシュフローの全額が返済されると思っている。
なーんだかな???
経営コンサルタントの指導や計画書が企業を弱体化する。
典型的な例である。
利益を生み出すために・・・
ハイ! ハイ! バカの一つ覚えの内容。
「経費削減」「人件費削減」「資産売却」「選択と集中」「新規事業」
アホか? それしか言えんのか・・・
だめだめな銀行出身経営コンサルタントのダメパターンである。
技術者1人当たり完成工事高の上限も知らず、清水や鹿島より上の数字を計画に入れて・・・
生存利益率や健康体利益率のシュミレーションもせず・・・
選択と集中で売り上げが減になったら返済比率がどうなるかも検討せず・・・
企業のカネは血とおなじである、悪い血であっても時には流れていなければならない時期もある。
机上の空論コンサルタントである。
電卓&書類作成経営コンサルタントの典型である。
この案件はセカンドオピニオンである。
従業員さんは経営コンサルタントアレルギーである。
それはそうだろう! 偉そうに1年間も上から目線でカタカナや英語や数字を並べられ・・・
こんな経営コンサルタント事務所が・・・
本を書いたり、セミナーを開催したり、銀行の行員指導をしたり、
建設会社の再生を大PRしているのだからね・・・
さてさて・・・
銀行の訪問はいつにするか?
役員さんや従業員さんの面談&アンケートはいつにするか?
社員さんとのコミニュケーション&モチベーションをどう展開するか?
建設業は・・・
労働集約型産業の単品製造業である。
どうやって?
人を再生していくのか?
これが再生のポイントである。
事務所で電卓を叩いて、文書を書いていても、解決はできない。
再生の答えは現場にしかない。