【ご好評】絶対音感無料セミナー【○○さえあれば!生徒さんに習得させてあげられる】
千葉県、市川市、船橋市の【My Piano room】ピアノ・音楽教室、矢田美麗です(^^)
今日は、過去のブログに書いていた記事を再掲載してみたいと思います♪
絶対音感のことを学んでいた時に書いた記事になりますので、以下の絶対音感コラムのリンクも貼らせていただきます。
過去の絶対音感コラム①
過去の絶対音感コラム②
これは、私が過去に受けたとあるセミナーでのお話です。
ツィメルマン氏の講演より♪
2006年5月のことでした。ピティナ指導者のセミナーで、ツィメルマン氏の講演を聴きに行きました。
当時私はまだ指導者として駆け出しの頃・・・
「本当の音楽とは」ということを探求し始めた頃でもありました。
レッスンを始めた当初は、「音楽を楽しんでもらいたいのでピアノ指導を始めました」みたいな、なんだかありきたりなことを指導理念に掲げていたような。
ところが私が子どもの頃習っていた音楽は、「楽しめたか」と言われると少し首をかしげてしまうかも・・・いえいえ、厳しかったという意味なのですが、純粋に音楽が「好き」、クラシックが「好き」という気持ちは、薄かったんじゃないかと思います。
それが変わって行ったのがちょうどこの頃だったでしょうか。
ここからはあくまでも私の考えですが、もう少し詳しく書かせていただきます。
あなたはどう弾きたいですか
講座は、まずはコンサート形式で、ピアニストの方の演奏から始まりました。
演奏は、それはもう素晴らしくて、とても感動したことを覚えています。
演奏後は公開レッスンが始まったのですが、その時ツィメルマン氏は最初の出だしの部分について、特にこだわってお話してらっしゃいました。
「出だしのこの音は、『あなたはどう弾きたいですか』」
と、何度も同じことを繰り返し、ピアニストの方に聴かれていました。
何が正しいとか、こうしなくてはいけないとか、そういう事が問題ではなく、評価したい訳でもなく、
「あなた自身にとって大切な音は、この出だしのどの部分の音ですか」という事を、しきりに聴いてらっしゃったのです。
ところが、ピアニストの方は、どうも自分自身がどう弾きたいというような、明確な答えが出せなかったように見受けられました。。。って、これはすみません、私の勘違いで、もしかしたら、答えはあったのかも知れないけれど、上手く伝えられなかっただけかも知れないし、あるいは時間がなくて言えなかっただけなのかも知れないです。
ですが、ピアニストの方は「このフレーズがこうなっているから」とか「ここにピアニシモが書いてあるから」とか、そういう言葉が大変多くて、「私はこうでした」とは明確に答えなかったように思いました。
これ。とても大切な事だと想います。生徒さんに「今あなたは何を考えて弾きましたか」と「聴く」事。
私も時々生徒さんに聴くんですが、たいていの場合は「何も考えずにただ弾きました」とか「そんな風に考えが事ありませんでした」などと答える人が多いように感じます。
ということはつまり、極端な言い方をすれば「楽譜通りに書いてある音を並べて弾いただけ」と同じことになってしまいます。
もちろん、その楽譜の冒頭の部分に、フォルテが書いてあればその通りに弾こうとしたかも知れないし、ピアニシモで書いてあればそのように弾こうとしたかも知れませんが。。
でも、きっと重要なのはそこではないはず、ですよね。
クオリティの高い音楽は良い音楽か?
ちょっと話がそれますが。
ワタクシ実は何を隠そう、自称、元「シンガーソングライター」でございます。苦笑。
いえこれ本当なのですが、ネット上での、あくまでもインディーズのサイトでしたが、幼少期から趣味で作っていたオリジナルソングの音源をネット上にアップして公開していたのです。
(今でも数曲YouTubeに残ってはおりますが。。。)
ネット上に公開した直後は、なんともまぁ、音質の大変悪い音源しかアップ出来ませんでした。
なんせ録音技術なんていうものを知りませんでしたから‥‥
マイクだっていいものじゃないから雑音も入るし、外から聴こえて来る子どもの声だって時には入ってしまいます・・・
その音質がとっても悪い状況でさらに編集ソフトもなかった頃は、本当にクオリティの低い音源
をアップしてました。
その音源を聴いて、とある数人の方からご指摘を頂きました。
もっと音が良い状態で聴きたかったですとか
こういう事をすればもっと良くなりますよとか
自分がアレンジすればもっとクオリティが高くなりますよとか
その一方で
音質が悪くても中身がいいとおっしゃって下さった方もいました。
どちらが良いとは、はっきり言えません。
どちらも 正しいと想います。
あるいは、どちらも間違いかも知れません。
(補足ですが今はシュアーのマイクで録音していますので断然音は良くなったかと・・・)
音楽を「お持ち帰り?」
話をツィメルマン氏の講演に戻します。
ホロヴィッツやルービンシュタインらの時代には、いい録音機器なんてありませんでした。
観衆は、演奏会に出かける事によって、その「音楽」という「時間」を「共有」出来る事の喜びを感じていた事でしょう。
しかし、録音が出来るようになり、音楽が「持ち帰り」出来るようになり、音楽を「とっておく」事が出来るようになり、聴きたい時にいつでも聴けるようになると、人々は、その「音楽という時間を共有する事」よりも、「雑音のない環境の中でより『正確に』『快適に』音楽を再現する事」に耳を傾けてしまったのだと、ツィメルマン氏は言います。
ルービンシュタインの当時の「生演奏」は、楽譜通りではありませんでした。
レコードがありませんから、誰も「正解」を知りません。
ですから、今のように「譜読み」をたくさんして楽譜通りに演奏する事もなく、さらっと楽譜を見て、本番では即興のように、自分で感じたように演奏していたそうです。
しかし、「正解ではないから」といって、人々の心に通じ得るものがなかったと言い切れるでしょうか?
その生演奏は、その時その瞬間、でなければ、味わえないもの。
そこで「聴く」事に意味があり、価値があるものなのではないでしょうか。
ルービンシュタインの演奏CDを3種類聴くと、その違いがはっきり分かるそうです。
はじめて自分の録音演奏を聴いたルービンシュタインは、その不正確さに慌てて、もう1度録音し直します。さらにもう1度。
3度目になりますと、その演奏は「完璧」ではありますが、「心」や「音楽性」がなくなってしまいました。
1回目の演奏は、誰も真似する事の出来ない素晴らしい演奏だったのです。
ダイナミズムは「大音量」ではない
ホロヴィッツの時代には、いわゆる「海賊版CD」が流行っていました。つまり、コンサートで勝手に録音してしまうCDです。
今ではそんな事出来ませんし、違法行為にあたりますが。
そんなホロヴィッツのコンサートで、ツィメルマン氏のとなりに座っていた人が、まさにその勝手に録音してしまう人だったそうです。
音楽を「心で聴くのではなく、マイクで聴いている人」
だった訳です。
しかし、その人は本番になってもやけに慌てています。ツィメルマン氏が「どうしたの」と聴くと、その人は泣きそうになって「せっかくのホロヴィッツの生演奏を録音出来るチャンスなのに、マイクが壊れてしまって、適度な音量で録音出来ないのです」と言ったそうです。見てみると、確かに針が全然動いていない。
マイクがなければ、まわりの雑音も入るし、声も入る。くしゃみや咳払いも。
ダイナミズムなホロヴィッツの演奏は、なんとも侘しい録音音源へと変わってしまったでしょう。
ところが、その時実際ホールに鳴り響いていたホロヴィッツの演奏は、誠に壮大な演奏でした。決して「大音量」ではないのにとてつもなく壮大な演奏だったそうです。
ダイナミズムとは、決して「大音量」ではないのですね。
音を「心」で聴いて、感動したい♪
マイクを使った音を聴く「耳」と、心で感じる「耳」と、どちがら良いとは一概には言えません。
音の「質」ばかりを気にする音楽と、音から語られる「感情」を時間の流れと供に感じ取る事の出来る音楽と、どちらを選ぶかは人それぞれでしょう。
しかし、これは私も同じ事を感じたのですが、観衆は「楽譜通りに書かれた音の文章を聴きたい訳ではない」んですよね。
その音から感じ取られる感情を「共有」したいんですよね。
音楽という「時間芸術」の中で。
彼の話に、私は1人で大袈裟に、大きく首を縦にふってうなずいていました。後ろから見たら「なんでこの人はこんなに1人で納得してるんだろう」と思われたかも知れません。
音楽を心で感じる事。
こう書いてあるから弾いたとか、こう弾きなさいと言われたからそう弾いたとか、そういう事は重要ではないんです。
こう書いてあるのを受けて、
「自分自身がどう感じてどのように演奏したいのか」
が重要なのだと私は思います。
演奏者の心を映し出す音楽という鏡。
自分がこれから弾く曲を、心から演奏する事が出来たら、音楽を心で聴いて、心で感じる事が出来て、はじめて、感動するのではないでしょうか。
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