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五十肩

大串一稔

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テーマ:痛み

 52才のSさん。「左肩の関節や肩周囲が重苦しく痛み、腕が挙げられない。痛みは重だるさを伴い、動かすと刺すような痛みがする。ひどいときは、パソコンの操作や運転もしにくいほど激痛。過労や雨などの多湿で悪化し、入浴すると少しだけ楽になる。」との事。「寒湿」と「血瘀」を兼ねていると考え、二朮湯と補陽還五湯を服用して頂くことにしました。Sさんの状態と漢方薬がうまく適合できたようで、一週間で著効がみられました。腕を挙げてみせてくれて、嬉しそうです。
 五十肩は、西洋医学では「肩関節周囲炎」といわれ、40~50代に発症しやすく、痛みのために髪をとかしたり、手を挙げたりするような運動を制限される症候群です。漢方の古典では「五十肩」の他に「肩不挙」「肩痹」「老年肩」「凍結肩」などの名称で記載がみられます。漢方治療においては、発病の原因、身体の状態、痛みの状態、活動制限の範囲、随伴症状などから、冷え、湿度などの外部環境による「風寒湿」「寒湿」「湿熱」、外傷や過労などにより血の流れが低下した「瘀血」、加齢や過労により筋骨・関節が弱ることによる「肝腎不足」、他の慢性疾患による消耗や過労、偏食による「気血両虚」などのタイプに分類し、治療方針を決定していきます。
 五十肩の漢方治療は患部の熱感、冷感や痛みの悪化条件などが重要な要素になります。比較的、予後が良い疾患ですが、難治性で悩んでいる方も多く、漢方治療のご相談の多い疾患の一つです。

~日本人に合った身体にやさしい漢方薬~             
元気堂薬局            

日本薬局製剤研究会講師 五臓漢方研究会会長 薬剤師・国際中医師 大串一稔  〒273-0002 千葉県船橋市東船橋1-38-3
TEL 047-426-2076
FAX 047-426-0382
http://www.kanpo-genkido.co.jp/

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専門家

大串一稔(薬剤師)

漢方療法 元気堂薬局

ステロイドで悪化したアトピー、ストレス性のアトピー…漢方理論に基づき症状を分析し、悩みの原因、体質にあった漢方薬を処方します。更年期に漠然とした不安がある方や不定愁訴に悩む方のサポート体制も万全です!

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