そろそろお盆ですね！

毎日暑い日が続いていますね。
気がつけば今年もそろそろお盆の時期を迎えます。

お盆には多くの企業がお盆休みとして、休日にしているところも多く、家族旅行や故郷への帰省などを計画されている方も多いのではないでしょうか。

ご存知の方も多いのではと思いますが、今回は、「お盆」についてお話ししようと思います。

さて、お盆の期間はいつからいつまででしょう？
全国的に8月13日～8月16日の4日間が一般的ですよね。その期間に職場がお休みのところも多いのではないかと思います。
ですが、東京や全国の一部地域では、7月15日を中心としてお盆としている地域もあります。また沖縄では、8月中旬頃～9月上旬頃までをお盆としているところもあります。

お盆という時期が、地域によって何故違っているのか考えたことはありますか？

明治時代に、暦の改暦ということが行われました。
日本が国際的な基準に合わせるため、太陰太陽暦（旧暦）から太陽暦（新暦）に暦を改めました。旧暦の7月15日が新暦では8月15に換算されるということですね。

東京では新暦の7月15日をお盆の中日とする「7月盆」が定着したそうです。
一方で、多くの地域では旧暦の7月15日を新暦に換算した8月15日を中心とする「8月盆（旧盆）」が行われています。改暦後も旧暦の時期に合わせた行事を継続したためと考えられます。

ちなみに私の住んでいる八戸市では、地域によって七日盆（なぬかぼん）という風習もあって、お盆のための準備（お墓掃除や、草取りなど）で、8月7日に墓地に行かれる方も多くいるようです。地域によっては、様々な風習があるようです。

ところで、お盆のイメージといえば、お墓参りやご先祖のご供養といったイメージがあるのではないでしょうか？（若い頃は私自身もそう思っていました。）

では、そもそも「お盆」とは？
先祖の御霊を偲び、供養をする日として、日本では欠かせない行事のひとつになっていますが、お盆という言葉は、正式には仏教における「盂蘭盆会（うらぼんえ）」または「盂蘭盆（うらぼん）」を略した言葉とされています。

「盂蘭盆会（うらぼんえ）」とは、インドのサンスクリット語のウラバンナ（逆さ吊り）を漢字で音写したもので、それが転じて「逆さまに吊り下げられるような苦しみにあっている人を救う法要」という意味だそうです。

その昔、お釈迦様の弟子の一人、目連尊者（もくれんそんじゃ）の亡き母親が餓鬼道に落ち逆さ吊りにされて苦しんでいると知りました。どうしたら母親を救えるのか、お釈迦様に相談したところ「夏の修行が終わった7月15日に僧侶を招き、多くの供物を捧げて供養すれば母を救うことができるだろう」とお釈迦様がおっしゃられたので、目連尊者がお釈迦様の教えの通りにしたところ、その功徳によって母親は極楽往生がとげられたとのことです。
それ以来、旧暦の7月15日は先祖に対して供養をつむ重要な日となったそうです。

ところで、今年のお盆はお墓参りには行かれますか？

お盆で故郷に帰省する方などは、お墓参りも帰省する目的になっているのではないかと思います。
少し前のコロナ禍の時期には、移動を制限されるなどして、帰省してのお墓参りはなかなか困難だったこともありました。
その頃はお墓のお掃除やお墓参り代行なども脚光を浴び、取材を受けることもありました。

最近では、墓じまいをされる方が急増していて、お参りするお墓がない、それにより菩提寺に行く機会もなくなってきているような感じさえ受けます。

市内の某お寺の住職様からは、お盆にお寺に来られる檀家様やそのご家族様の人数が、年々減ってきているような気がする・・・、という声も聞かれます。

お盆とは、前述したように、先祖のご供養をするための日（行事）なのであれば、お墓参りはそのご供養の方法のひとつなのだろうと思います。

少子高齢化、核家族化が進む現代、お墓を持たないという選択肢も増えて参りました。
だからといってご供養をしないとか、おろそかにしているということではないと思います。お墓を持たない理由の中には、経済的な理由、遠隔地にいるため管理ができないなどの様々な理由が混在しています。
また、あるお寺では墓地の申込みの際に、三代先までお墓の後継者は居るのかを確認されるお寺があるのも事実です。

現在では、お盆は先祖の御霊が帰ってくる日ということで、親戚一同が集まってお迎えし供養しています。
普段、お墓参りに行けない人も、お墓を持たない人も、日頃の感謝の気持ちをご先祖様に伝える良い機会なのです。

お盆は、家族や親族が集まり、ご先祖を供養し、亡くなられた人を偲ぶ時間（行事）なのだと思います。
家族や親族が集まり、近況報告をしあったり、故人の思い出を語り合うことのできるお盆という行事は、供養の方法が変わったとしても、とても有意義な日本の文化、風習であると思います。

今年のお盆は、皆さんはどんな報告と感謝をご先祖様にお伝えするのでしょうか。
ご先祖様に向き合い、素敵なお盆の時間を過ごせることをお祈り致します。

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