終活セミナーを終えて
最近では、永代供養という言葉を普通に耳にするようになってきました。
それだけ、関心を持つ方や、必要に迫れれている方が増えてきているということなのでしょうか。
では、その永代供養ですが、実際はどんな供養をして、費用や管理はどうなっているのか?
案外知られざる世界だったりいたします。
その理由のひとつは、各寺院ごとに方法や考え方の違いがあるからです。
もちろん、共通の部分もありますが、実際に寺院に聞いてみないとわからない、ということが多いのです。
そこで、今回は永代供養について、その違いや方法などについてお話させていただきます。
まずは、永代供養の「定義」ですが、
〇霊園や墓地の管理者(寺院等)に、供養や管理をやっていただける供養の方法
〇永代に渡ってご供養する方法
以上のような定義づけをされています。
簡単に言うと、仏様を永代供養に納めて一切の管理や供養を寺院にお任せするといった感じでしょうか。
ではこの永代供養では、どのようなお骨の納め方をしているのでしょうか。
大きくは二つの方法があります。
お骨を納める場所は、石碑や供養塔、観音様などが建立されているケースがほとんどです。
その建造物を「永代供養塔」「永代供養墓」と呼んだりしています。
その建造物にお骨を納めますが、その後の収骨、安置方法は
①骨壺または骨箱のまま一定期間(13回忌や33回忌など寺院によって異なる)安置し、その後、
合祀(合葬)する。
②お骨を預けた直後に合祀(合葬)する。
※合祀(合葬)とは、入れ物からお骨を取り出し、他のお骨と合わせて葬ること
いずれは必ず、合祀(合葬)されますが、預けた後はこの二通りの方法になります。
どちらの方法になるかは、寺院によって異なりますので、聞いてみるのがいいと思います。
また、ご供養についてですが、それぞれの故人の命日や回忌に合わせて法要を執り行っているところは、まず無いといってもいいでしょう。
お盆の前や、お寺の行事として、毎年一回程度日にちを決めて、合同追悼式のように執り行っているところがほとんどだと思います。
※親族の方からの法要のご依頼があれば、法要はしていただけます。
ここで、ご相談者の方々から永代供養についてよく聞かれる質問をご紹介いたします。
Q:法要や供養は誰がするのですか?
A:寺院がいたします。永代供養は仏様を見ていく方がいないことが前提になっております。
なので、仮にご子息がいたとしても、寺院に任せていただいて大丈夫です。ただし、故人ごとの
命日や回忌に合わせるのではなく合同追悼式の様に、日を定めて行っていることが多いです。
Q:菩提寺に永代供養がないのですが…
A:永代供養を持っている寺院では、宗教宗派を問わないところがほとんどです。また地域を問わず
遠方からでも引き受けてくれる寺院も多いです。相談してみるといいと思います。
Q:費用はどのくらいかかるのですか?
A:正直、一概には言えません。地域性や寺院の立地条件などにより、寺院ごとに異なります。
1柱でいくら、ご夫婦でいくら、先祖を含めた家族でいくら、というように、寺院によって、
料金の捉え方も違います。その寺院に聞いてみるのが一番近道だと思います。
ちなみに、年間管理費や、永代使用料などはかからない所がほとんどです。
まだまだ、質問は沢山あるのですが、多い内容を三つほど紹介させていただきました。
この永代供養を選択される際の注意点について述べたいと思います。
①お遺骨の取り出し、返却、やり直しはできません。
永代供養に納めたのち、分骨したい、他の場所に移したいと言っても、できない、お断りされることになります。特に合祀(合葬)された後では、どれが誰のお骨なのか判断がつかないからです。
将来においてそのような可能性がある時は、事前にその旨お話をされることをおすすめします。
②本人(故人)やご家族の気持ち、供養の形が合致しているか
故人が「生きた証を残したい」、またご家族や遺族の方が「しっかりと供養してあげたい」などのお気持ちがあるときには、合祀(合葬)は不向きかもしれません。ご家族の方との事前の話し合いが必要なのかもしれません。
現在は多種多様な供養の方法がある中の永代供養もそのひとつです。
ご家族、ご親族の方とも相談しながら、また寺院などからも正しい情報を得て選択していただけたらと思います。
YouTubeにも「教えて永代供養のコト Part1」の動画をアップしております。
更に詳しくお知りになりたい方はこちらもどうぞご覧になってください。
https://youtu.be/qYPT-LC8JCU