ホームインスペクターが、住宅購入やリフォーム・修繕時に“家の健康診断”でサポート（2/3）

第三者として公平中立の立場で調査。不動産業者へも同席して説明

　売り物件であれば、不動産会社など管理者の許可を得てもらった上で診断。屋根、外壁、室内、天井裏、床下、基礎などの状態を、非破壊と一部計測と目視でチェックします。一般的な大きさの40坪の住宅で作業時間は半日ほど。確認した内容は資料にまとめて後日、依頼者に報告します。

　「一見きれいに整えられた中古住宅でも、柱が足りなかったり、リフォームで基礎が削られていたり。傾きや雨漏り、シロアリが発生した跡や施工不良が見つかることもあります。ホームインスペクションは、人間の体でいう『精密検査』より前段階の健診ですが、購入の判断材料になる要所は押さえています」

　久保田さんが大切にしているのが、第三者として公平中立の立場で診断すること。長所も短所も含め、事実をありのままに報告することを大切にオファーを受けています。

　「私が物件の仲介者や関連業者と取引がある利害関係者かどうか、過去に設計や工事に関わったことがあるかどうかも事前に開示します。調査結果についても『買った方がいいですよ』『やめた方がいいですよ』と意見を述べるのではなく、あくまでも対策に関する選択肢を提示します」
　
　依頼者には家がどんな状態で、問題箇所にどう対処すればいいかなどを伝え、不動産業者のもとへ同席して共有するなど伴走支援。具体的な提案ときめ細やかな対応で、「想像以上に家が傷んでいることが分かった」「今後のメンテナンスの参考になる」「説明が分かりやすかった」との声が届いているそう。

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