手抜き、ごまかし一切なしの誠実な仕事を貫く。塗装・リフォームで大切な住まいに新たな魅力をプラス（2/3）

塗装から大工仕事まで確かな技術を低料金で提供。社内では福利厚生を充実。お客様も従業員も幸せに

　幼い頃から手先が器用で、少年時代はプラモデル作りに熱中。そんな坂本さんにとって、20歳で塗装業の門を叩いたのは自然なことだったとか。はけ塗り、ローラー塗り、スプレー塗装などの技術や、塗料の性質、選び方などの知識を吸収していきました。
「先輩が言うには、とにかく挨拶をしっかりしろと。今は私が部下に同じことを言います(笑)。あの頃はただ言われた通りにしていましたが、今は分かる。『コミュニケーションを大切にしなさい』という意味だったんですよね」

　最初の現場で施主に言われた「ありがとう」は、坂本さんの胸に深く刻まれました。「またお客様の喜ぶ顔が見たい」と仕事に没頭し、気づけば15年以上が経っていました。そんな時、働いていた会社が廃業。個人事業主として独立すると、4年後の2020年には株式会社化に至ります。
　
　社名はお客様や従業員の幸せを願い、坂本さんが名付けました。同社には塗装・大工など15名の職人がいますが、社員を募集したことはありません（取材当時）。
「知り合いの職人さんが『一緒に働きたい』と来たり、紹介だったり…」
人が増えれば人件費も増しますが、坂本さんは気負いゼロ。事実、ほぼ口コミだけでの集客にも関わらず年々業績を伸ばし続けているのです。

　仕事仲間の不動産業者は、その理由をこう分析します。
「あるお客様が家のカビや湿気に悩んでいたら、坂本さんはすぐに『（原因は）シーリング（外壁の継ぎ目の隙間に目地材を充填すること）じゃないですか』と見抜いて解決した。するとあそこも、ここも…と相談事が増えたんですが、大工仕事までもすばやく対応してくれて、しかも安価。お客様の立場に立って、ベストを尽くそうとする姿勢。それがお客様にも伝わるんじゃないでしょうか」

＜次ページへ続く＞

【次ページ】一度の相談でお悩みを解消、安心リフォームの窓口を目指して。総合リフォーム業者として本格始動！

次のページへ