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北山豊

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北山豊(きたやまゆたか) / パソコンサポート

アイピーコンフィグ株式会社

コラム

パソコンは国産ブランドがいいと思う方へ知ってほしいこと。

2020年8月13日 公開 / 2024年1月2日更新

テーマ:パソコンの豆知識

コラムカテゴリ:くらし

コラムキーワード: パソコン修理パソコントラブルパソコン修理 業者

日本のPCブランドで知っているメーカーは?


と質問すると恐らくNEC、富士通、TOSHIBAといったメーカーが上がってくると思いますが実はもはや純粋な日本ブランドとは言えないことをご存じでしょうか。

かつてはどれも一流の純粋な日本ブランドでした。
もちろん今でもこれらのブランドのPCは存在しますが、もはや純粋な国産ブランドではありません。確かにNECは山形県米沢市に工場があり、富士通は島根県出雲市や福島県伊達市に工場があると聞いておりますが、資本はすでに中国企業の傘下なのです。





NECはパソコン事業を中国のレノボとの合弁会社 Lenovo NEC Holdings B. Vを2011年7月1日に立ち上げ、NECパーソナルコンピュータ株式会社は100%子会社となっております。

2023/03加筆
2021/7/1付け下記URLにて公開されている情報によると
https://www.nec-lavie.jp/common/release/ja/2107/0101.html

「Lenovo NEC Holdings B.V.は議決株ベースで66.6%をレノボが、33.4%を日本電気株式会社が所有するジョイントベンチャーです。」と記載がありました。



実際に先日、NECのノートパソコンのマザーボードを交換したらマザーボードはLenovoのロゴが入っておりました。ネットで検索すると、このマザーボードはThinkpad L560でも使われているようでした。 山形県米沢市の工場ではThinkpadも生産していると記憶しております。

2023/03加筆
2021/7/1付け下記URLにて公開されている情報によると
https://www.nec-lavie.jp/common/release/ja/2107/0101.html

「2015年からレノボのThinkPad製品の生産をNECPC米沢事業場で開始、2016年からはレノボ製品の修理をNECPC群馬事業場で全面的におこなうなど、レノボはこの10年間のNECPCとのシナジーにより「Japan made & Support」を実現しています。と記載がありました。」



マザーボードはLenovo製



富士通のPC会社である富士通クライアントコンピューティング株式会社も同社のサイトによると株主はLenovo Group Limited 51% 富士通株式会社 44% 株式会社日本政策投資銀行 5% となっております。



2024/01加筆
富士通とNECのレノボの関係を詳しく解説しているYoutube動画がありましたので紹介させていただきます。
Youtubeチェンネル「後藤PC塾」




TOSHIBAはダイナブックブランドをシャープに売却し、Dynabook株式会社として現在精力的に販売しております。製造は中国やベトナムと見られます。
御存知の通りシャープは2016年に台湾の鴻海精密工業(フォックスコングループ)傘下になっております。




上記のようにNECと富士通この日本の2大PCブランドは中国企業Lenovoの傘下、TOSHIBA ダイナブックはシャープという日本人には馴染みのある企業ですが資本は台湾企業なのです。
ちなみにレノボは2004年にアメリカIBM社のPC部門及びサーバ部門を買収してPC事業がスタートした会社です。

民主国家で親日国家の台湾の企業であれば安心して購入できますが、問題はLenovoです。中国企業なので中国共産党の支配下にあるということです。
仮に中国共産党がPCに情報を入手できるバックドアを仕掛けるよう指示があれば、メーカーはそれを拒むことはできません。なぜならば中国には「国家情報法」という法律があるからです。


中国共産党は2017年に「国家情報法」という法律を作りました。どんな内容かというと第7条に下記のような条文があります。

「いかなる組織及び個人も、法律に従って国家の情報活動に協力し、国の情報活動の秘密を守らなければならない。国は、そのような国民、組織を保護する。」

つまり中国共産党は個人や企業に対して情報活動を強制できるというものです。拒否すると法律違反になります。スパイ強制のような信じられない法律です。
中国企業には常に疑惑がついてまわります。企業がいくらコンプライアンスを宣言しても、そもそも自国の法令が国際社会において極めて反社会的であればどうすることもできません。

それを考えるとNECや富士通のPCを利用を考えてしまいますね。自分のPCには大した情報がないからと思う人もいると思いますが、そこを踏み台にされてサイバー攻撃の発信元にされたりするかもしれません。
日本の企業や公的機関ではおそらくNECと富士通の大手2社のブランドのPCが利用されているのではないかと思いますが国際情勢が緊迫した際には日本の安全保障のリスクになるのではと危惧してしまいます。
このような心配が取り越し苦労であることを祈るばかりです。


華為技術(ファーウェイ)をはじめ中国企業にアメリカの圧力が強まってますが、国家ぐるみのパクリ行為の横行にブチ切れ出した結果と言えるでしょう。 あれほど勢いのあったHUAWEI社のスマートフォンは今では虫の息です。
一刻も早く中国が民主化してくれれば、安心して利用できる真のPCブランドになると思うのですが、前途は多難そうです。



もし純粋な国産のPCブランドがご希望であれば

VAIO や マウスコンピュータ エプソンダイレクト パナソニック などのブランドがあります。
アメリカ企業では DELL や HP  も業務用PCではおなじみ 価格もお手頃なものも多いです。

ただし日本プランドでもアメリカブランドでも中国で製造された部品も使ってますし、組み立て自体も中国が多いと思います。
現在、一国だけで何かを製造することは不可能なのです。 

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北山豊

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北山豊(アイピーコンフィグ株式会社)

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