保護者は高校受験にどう向き合うか
夏期講習が始まりました。
今年の夏期講習は、いつもと異なり
一斉指導を受講している生徒が一番多い学年は
中学1年生です。
彼らの国語の一斉指導では、文章の内容を
踏まえて、私の「脱線」が多々起こります。
今回は、その「脱線の1コマ」をご紹介します。
なぜ「失敗すること」が大切なのか
成功を通して学べること
・何もありません。
ただし
成功を通して「うれしさや喜び」「達成感」など
味わえるものはいくつもあります。
失敗を通して学べること
・失敗をしてしまうほどの不足(伸びしろ)の存在がわかること
・なぜ失敗したのかを考え、検証するができること
・同じ失敗をしないための具体的な対策を用意し講じられること
・失敗を通して味わった悔しさが、次の機会の原動力になること など
成功からは何も学べません。
失敗からは多くのことが学べます。
だから、失敗は大切……
本当にそうなのでしょうか。
いや、何か違和感がありますね。
失敗することが大切なのか。
その理由が、みなさんにはわかりますか。
然るべきときに失敗をしてきた大人たちは
普段の「些細な失敗」を糧にして頑張ることの
大切さを知っています。
そして「なぜ失敗することが大切なのか」
その理由のわかるときが必ず来ることを信じて
ときに立ち止まりながらもめげずに努力し続けることを
間接的に教えてくれる大人がたくさんいるといいな。
「失敗経験」の先にある「成功のうれしさ・喜び」
皆さんの中にも、お気づきの方はいらっしゃるかと思いますが
多くの生徒たちは、部活動や学校行事、些細な日常生活
での経験を通して、「失敗経験」を意味のあるものへと
変換していく力を、本来は持っているはずです。
子どもの頃を思い出してみてください。
「自転車に乗れた時のうれしさ」をもたらしたものは何だったのか。
それは膝をすりむいたり、アザができたりして泣きながらでも
一生懸命に練習したからではありませんか。
大人が子どもの失敗要因を全て摘んでしまうと
「失敗」を取り上げるだけでなく
彼らが本来享受すべき「うれしさや喜び」をも
取り上げてしまう可能性があるのです。
私たちが良かれと思ってしている
「失敗要因を摘んであげること」を、
少し立ち止まって考えてみませんか。
よく考えてみると、生徒思いの塾とは
なんでも許容する自由奔放な塾ではなく
要所で失敗経験を積ませながら
学びの高みへ進めたときのうれしさや喜びを
体感してもらう塾なのだと思います。
私の塾も、常にこういう塾であり続けたいと
思う今日この頃です。