保護者は高校受験にどう向き合うか
今日で一学期が終わり、お休みをはさみ
22日(月)から夏期講習です。
今年は受験生が少なく、非受験学年のほうが
圧倒的に多い状態での夏期講習なので、
普段は昼間の授業が活気づいていますが
今年は夜の時間帯の授業が活気づきそうです。
中3生は、まだ受入可能ですので
入塾を希望される方は、お早めに三者面談を
受けてくださいね。
さて今回のテーマは
「伸びる」「伸びない」の境界線です。
「勉強しているのに、伸びない」という声が
聞こえてくることは少なからずありますが、
よく分析してみると
「然るべき」と思えることのほうが多くあります。
せっかくなので
特段気になるものを2点挙げてみましょう。
「放置」の常態化
・解いたワークは○×つけずに放置
・受けたテストの間違いを放置
・学校や塾で学んだことを、そのまま放置
お子さんがこういったタイプだと感じたら、
塾などを利用する前に、生活習慣を見直しましょう。
おそらく、注意力が散漫になっているので、
すべきことをまずは一つずつ処理しましょう。
また、学ぶことの意義を理解していないことが
考えられますので、学校の先生や塾の先生に
学ぶことの意義をしっかり教わることも
効果があるかもしれません。
学びの「根っこ」に抱える問題
・ワークの答えを丸写しする
・わかった「ふり」をしてごまかす
・都合のよいものだけを自慢する
・学習を「させられている」のを前面に出す
お子さんがこういったタイプだと感じたら
学びの「根っこ」をもう一度育て直すために
一度、お子さんに課せられているものを
相当数はずして、負荷をかけずに過ごして
みてはいかがでしょうか。
ワークの丸写しは
・ワークの提出期限が迫るまで手を付けない
・わからないものを調べる面倒さが理性に勝っている
・ワークは意味がないからさっと片づけたい
わかったふりをしてごまかす、都合の
よいものだけを自慢するのは
・自分をほめてもらいたい
・自分は他の人よりも劣っていないという虚勢
(幼い子であれば、全くもって当然の光景ですが)
学習を「させられている」と前面に出すのは
・失敗したときに自分のせいにしたくない
・親と自分との間に何らかの食い違いがある
「放置」も「根っこの修復不可」も
おおよそ、学習以前のところに何らかの問題を
抱えているのだと思います。こういう状態では
どれだけ塾で勉強しようが、自分で勉強しようが
もともとの原動力となる「根っこ」に問題があるので
伸びるものも伸びません。
むしろ、伸びずに相対的に下がっていくのが
目に見えて分かるようになります。
では、どうすればよいのでしょうか。
お子さん自身や塾の先生などに完全に任せる
親御さんがお子さんの学習に『いっさい』手を付けないということです。
わからないことがあれば「先生にちゃんと納得いくまで
聞いて納得するまで教えてもらいなさい」と助言するこ
とも、一つの方法でしょう。
学習の基盤となる「生活・思考習慣」の改善
・夏休み中の起床や就寝時刻を決める
・食事は欠かさずにとる
・「誘惑」の無い場所で無心に学問と向き合う
・失敗を人のせいにせず、改善できるのは自分だけだと心得る
・「リアル」なコミュニケーションを重視する
家族であれば、ずっとお子さんのことを大切に思ってくれていますが
社会に出れば、そこまで親身になって考えたり行動したりしてくれる
人はいないと思ってください。そういった環境の中で暮らしていくた
めの基本的な生活習慣が、学習習慣を好転させます。
甘えの中からは生まれてくるものは、過信です。
厳しさの中から生まれてくるものは、苦しみです。
自分自身の「自信」に変わるのは
案外、「苦しみ」のほうかもしれません。
過信からは、気づきも問題意識も生まれません。
上述した「放置」「根っこの修復不可」は
いずれも、過信が少なからず関係しています。
「放置」の改善と、「根っこ」をもう一度
育て直すことで、「伸びない」エリアから
「伸びる」エリアへと移っていける可能性が
あることを、強く申し上げておきます。