コロナ融資が足かせに――中小企業が今すぐ考えるべき5つのこと

居谷謙祐

居谷謙祐

テーマ:財務管理について

「借りたことすら忘れてた」
「返済額なんてまだ見ていない」
「とりあえず様子を見てから考える」

…そんな声が、中小企業の経営者から続々と聞こえてきます。
コロナ禍で据え置かれていたゼロゼロ融資の
返済が始まっている企業も多く、資金繰りの見直しと財務再設計が急務となっています。

ここでは、外部CFOとして中小企業の資金支援を行っている立場から、
今すぐ確認しておきたい「5つのチェックポイント」をお伝えします。

1.「返済はまだ先」と思っていないか?


多くの融資は3年間の据置期間が終了し、返済がスタートしています。
「まだ大丈夫」と放置していた経営者ほど、直前になって慌てるケースが非常に多いです。
早めのキャッシュフロー予測で、返済インパクトを“見える化”しておくことが大切です。

2.「月々いくら返すのか」把握しているか?


返済額は毎月一定で発生し、粗利や売上よりも重いプレッシャーになります。
特に複数の融資を抱えている企業では、返済総額が月商の15~20%を超えている場合も少なくありません。
利益よりも「キャッシュが残る構造」をつくることが求められます。

3.資金繰り表、作っていますか?


数字に強くない経営者ほど、「感覚」で経営してしまいがちです。
でも、現金の流れは感覚ではつかめません。最低限の資金繰り表と、月次キャッシュフローを把握しておくだけで、意思決定のスピードも精度も大きく変わります。

4.「利益が出ている=安心」ではありません


黒字でも資金ショートする会社は、珍しくありません。
その原因の多くは、借入金の返済や、設備投資、売掛金の未回収など。
PL(損益計算書)だけでなく、BS(貸借対照表)とCF(キャッシュフロー計算書)もあわせて見る視点が不可欠です。

5.困ってからでは選択肢が減る


返済が厳しくなってからリスケジュールや借換をしようとしても、すでに信用力が低下していたら銀行が応じてくれないこともあります。
「困る前」に相談することが、最良の一手です。

外部CFOという“経営のパートナー”と一緒に

資金繰りや返済計画は、経営者だけで悩む必要はありません。
当社では、月次キャッシュフローの整理から、銀行との交渉、借換・リスケの戦略設計まで、「財務の見える化」と「意思決定の整理」をサポートしています。

お気軽にご相談ください。

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居谷謙祐
専門家

居谷謙祐(資金調達・財務コンサルタント)

株式会社ライフクリエイト

専門用語を使わず、社長と同じ目線で「数字」と向き合うのがモットーです。 資金調達、決算書を解析した強みの発掘と弱みの補填など、数字の裏にある可能性を引き出します。

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