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「売上はそこそこあるのに、なぜか資金繰りがいつも苦しい」
そんな悩みを抱えている中小企業経営者は少なくありません。
実はこうした企業には、ある共通点が見られることが多いのです。
しかも、そのほとんどは“無自覚”で繰り返してしまっている。
今回は、資金繰りが慢性的に苦しくなる会社にありがちな“あるある”3選をご紹介します。
思い当たる節がある方は、早めに対策を講じることで改善の糸口が見えてくるはずです。
1. 長期借入金の“本数”が異様に多い
資金調達のたびに新規で長期借入を組んでいくと、
返済スケジュールがバラバラになり、結果的に毎月の元金返済額が膨れ上がることがあります。
とくに中小企業では、
「短期的な資金不足をとにかく新規借入で埋めようとする」癖がついてしまうと、
気づけば5年返済の長期借入がこんなに…なんてケースも珍しくありません。
これは資金繰りを“複雑化させる”だけでなく、
借り換えのタイミングも見失いやすくなるため、経営の柔軟性を奪います。
解決のカギは、
・借入全体の返済原資を俯瞰すること
・タイミングを見て“借り換え”や“まとめ借り”を活用すること
「借りる=増やす」ではなく、「借り方を整える」という発想を持つことが大切です。
2. 試算表の確認が遅く、対策も後手に回る
月次の試算表が完成するのが2ヶ月遅れ──これ、よくあります。
でもこれでは、資金繰りにおける“変化の兆し”を見逃しやすくなります。
決算が終わってから慌てて内容を見るようでは、
融資やリスケの相談をするタイミングも完全にズレてしまう。
たとえ試算表の完成が遅れても、
・売上の速報値
・支払予定
・借入残高・返済予定
など、「必要な情報だけ先に確認する習慣」
があるだけでも状況は全く違います。
“完璧な試算表”より“素早い資金感覚”が重要です。
3. 銀行との関係性が薄く、提案がもらえない
「ウチにはあまり銀行が提案してこないんですよね…」
それ、銀行が悪いんじゃなくて、単に“接点がないだけ”かもしれません。
銀行も人間です。日頃からコミュニケーションを取っている会社には、
「こんな制度出ましたよ」「今なら借り換えも検討できますよ」など、
状況に応じた提案がちゃんと来るものです。
逆に、普段は年1回決算書だけ送って終わり…という会社には、
融資のタイミングでも「様子見でいいか」と判断される可能性が高くなります。
また、提案の有無は担当者の感性にも大きく左右されるため、
「誰と付き合っているか」も見直すべき重要なポイントです。
まとめ|資金繰りは“癖”と“習慣”で変えられる
今回ご紹介した3つの“あるある”──
- 借入本数が多すぎる
- 試算表確認が遅い
- 銀行との関係性が薄い
どれも一見すると小さなことに見えますが、
積み重なることで資金繰りを慢性的に苦しくさせている要因になります。
まずは「今、どれに該当しているか?」を冷静に確認してみましょう。
そして一つひとつの“資金習慣”を整えることが、資金繰り改善の第一歩です。
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