孤独死について その1
今回が最終回ですが、前回に続き、孤独死物件を売却する際の注意すべき点その3を記載します。
孤独死物件は「早く売る」に越したことはないのですが、物件のリフォーム(原状回復)については注意が必要です。
理想を言えば、事故があった部屋を殺菌、消毒、清掃を行い、必要に応じて壁紙や床材の交換など、新築のようにリフォームしてしまった方がよいのですが、コストをかけてもすぐに買い手が見つからないことがあります。
その場合、高いリフォーム費用を払ったにもかかわらず、物件の価格がどんどん下がることになってしまいますし、売却金額がリフォーム金額よりも安くなり、結果、赤字になる場合もあるので、要注意です。
私が、お客様より受ける質問で「今ある家をリフォームして貸し出そうとおもっているが、どうだろうか?」については、先のリフォーム赤字もそうですが、幾つかのリスクをお話しします。
①「貸す際は、個人間で契約をしない事」
これは、貸主が、友達に貸していたが、ゴミ屋敷にされたり、夜逃げされたり、家財を大量に残して退去する事がよくあるからです。
もちろん、契約書に似たようなものがありますが、法的拘束力をほぼ持たない内容なので、結果貸主が負担することになります。
よって、もし賃貸物件として貸し出すのであれば、必ず仲介業者と管理会社を入れ、きちんとした契約書の元で、保険にも加入することをお勧めします。
②「築何年なのかで、リフォーム内容は変わる」
例えば、築40年の家をリフォームするとなると、外壁や屋根は貸す前に修繕しておく必要があります。
貸した後に、雨漏りした場合、家具に損害、屋根を修繕するために、家財を移動したり、最悪、借主を一時的に他の所に住まわせる等の損害の発生が考えられるからです。
要は、家(貸し物件)が壊れたら、貸主負担なのです。
例えば、リフォームをすると、外壁と屋根を修繕するなら100~250万が必要になります。
水回り(台所、洗面、ユニットバス、トイレ)、壁紙、床張りなどは、選ぶ内容によっても金額は変わりますが、400万~800万はかかるでしょう。
結構な金額です。
リフォーム代金は、もちろん先払いである事や、それがいつ頃までに回収され、何時から利益となるのか?等を事前によく検討する必要がある事をお話いたします。
全面リフォームを行う前に、特殊清掃業者や、不動産業者に相談して売却を進めるのが良いでしょう。
家が古い場合、土地に面している道路が狭い場合、車が止めれない(駐車場が無い、車が入れない)場合などは、解体して更地にした方が売れる可能性が高くなる場合があります。
よって、孤独死物件になった場合、特殊清掃業者の中でも遺品整理(家財撤去)も行っている業者を見積に呼び、特殊清掃をしたほうが良いのか?、家財撤去だけしたほうが良いのか?という点を質問してください。
誠実な特殊清掃業者なら、その物件は、特殊清掃をした方が売れやすくなるのか、又は家財撤去だけ済ましてから解体して売った方が良いのかを答えてくれます。
解体して売るなら、家財撤去だけで済ませ、特殊清掃をしない分、掛かるお金が安くなるからです。
また、解体業者が解体時に死臭で作業を嫌がる場合の有るので、体液が広がっている場所だけ消毒又は撤去し、見た目だけ処理する簡易特殊清掃だけをしてくれる業者も居ますので、こういった事も相談してみてください。
孤独死物件は、想像以上にさまざまな処理や決断を行わねばなりませんが、窓口を特殊清掃業者に絞っていただくことで、スピーディーに物件の売却などを目指すことができます。
こころテラス東海は、経験豊富な特殊清掃業者で、家財撤去も行っておりますし、解体工事、石綿含有建材の調査、そして訳アリ物件専門の不動産業者様と連携しております。
お困りの際は、是非ご相談ください。相談、見積は無料です。