リピーターが増える一人鍼灸院にする為の心得
「技術には自信があるのに患者さんが増えない」
これは、鍼灸師の先生方からよく聞く悩みの一つです。
実際に臨床を重ねている先生ほど、
・勉強会に参加している
・新しい手技を学んでいる
・丁寧に施術している
にもかかわらず、思うように予約が埋まらないという状況に陥ることがあります。
では、本当に必要なのは「さらに高度な技術」なのでしょうか。
私はこれまで美容鍼と育毛の施術を中心に多くの患者様を対応してきましたが、
ある共通点に気づきました。
それは
「流行っている院ほど、施術の説明をあまりしていない」
ということです。
意外に思われるかもしれません。
鍼の深さや経穴、東洋医学の理論を丁寧に説明すれば信頼される。
そう考えるのは自然です。
しかし、患者様が求めているのは“施術の理解”ではありません。
患者様が来院する理由は非常にシンプルです。
「この悩みは良くなるのか」
これだけです。
たとえば美容鍼の場合、患者様が知りたいのは
表情筋の名前でも、皮膚の層でもありません。
・なぜほうれい線が深くなったのか
・なぜフェイスラインが崩れてきたのか
・なぜ今までのケアでは変わらなかったのか
つまり
原因の説明です。
ここが不足すると、施術がどれほど良くても継続にはつながりません。
逆に、原因が理解できた瞬間に患者様は安心します。
そしてもう一つ大切な点があります。
美容のお悩みは、顔だけで完結していることはほとんどありません。
頭皮の硬さ、睡眠の質、食いしばり、首肩の緊張、生活習慣など、複数の要因が関係しています。
そのため施術の役割は
「鍼を打つこと」ではなく
悩みを構造的に整理してあげることになります。
この視点を持つようになってから、私の院ではリピート率が大きく変わりました。
特別な技術を増やしたわけではありません。
変えたのは、施術前の考え方と伝え方です。
患者様は施術の上手さではなく、
「自分の状態を理解してくれたかどうか」
で継続を決めています。
技術を磨くことはとても大切です。
ただ、それと同じくらい重要なのが「来院理由の設計」です。
もし
・美容鍼を始めたがリピートが安定しない
・単価が上がらない
・説明しているのに伝わっていない気がする
と感じている場合、原因は技術ではないかもしれません。
私は日々の臨床の中で、この考え方を後輩の先生方にお伝えする機会もあります。
同じ悩みを持つ先生の参考になれば幸いです。



