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老衰

加藤武範

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テーマ:高齢者 介護 問題

先日、ケアマネジャーを1年半ほど担当させてもらっていた男性が、有料老人ホームで亡くなりました。91歳で大往生と言えます。
「呼吸が止まりました」と施設の方から、連絡を頂き、お部屋を訪ねたところ、ちょうど訪問診療の担当医が死亡診断の為にご家族とお話をする場面に立ち会うことになりました。

主治医:先月あたりから、食事量が減ってきて、今週も診察時に、食事があまり食べれていないと聞いていました。体力が落ちて、食事や水分量が減少し、周りへの関心も薄れてきた様にも感じていました。今朝も、点滴をする話をご家族に相談させて頂いたところでしたが、残念ながらお父様は、眠ったまま旅立たれました。たぶん、本人も亡くなった事に気付いていない…と思います。本人に苦しみの様子もなく、施設でしっかりサポートさせて頂いたと思います。先週、行った血液検査も、少し栄養が足りない感じがありましたが、大きな問題は無かったです。亡くなった病名は、「老衰」と書かさせてもらいます。

施設に入所した当時は、排尿がうまくできなくて、トイレの床を汚し、臭いが気になると…ご家族さんは大変悩まれていました。そのうち、ご本人さんも施設での生活にも慣れて、家族の方々も安心されて、施設にお任せされていました。ケアマネとして毎月訪問すると、「毎回、あんた、だれやった?」と言われていました。認知症は、どんどん進行している印象でしたが、大きな問題も無くゆったり生活されていました。

どんな最期を迎えるか?どこで最期を迎えるか?本人はどうしたかったのか?いろいろ考えることはありますが…Yさん、長い間、お疲れさまでした。ゆっくりお休みください。

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加藤武範
専門家

加藤武範(ケアマネジャー)

合同会社福寿想

リハビリ病院で医療ソーシャルワーカーをしていた経験から、地域のネットワークとも連携。従来の福祉的な視点に捕らわれない柔軟な発想で、介護を必要としている方やその家族にとって本当に必要な介護を提案します。

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