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先日、2024年度の介護報酬改定の発表がされました。
毎日新聞の記事に「在宅介護を支える訪問介護サービスの基本報酬が引き下げられ、担い手不足が加速し、訪問介護は崩壊するとの悲鳴が上がる…」という記事がありました。
訪問介護事業所を経営している知りあいの話を聞いていたので、訪問介護の事業を経営するのは大変だなあ~と感じました。訪問介護とはヘルパーさんが介護が必要な方の自宅に出向いて、食事の準備や排泄介助、時には入浴介助など生活を手助けするサービスです。私もケアマネジャーとして、いくつかのヘルパー事業所さんとお付き合いがあり、いろんなお客さんの生活を助けて頂いています。
知り合いは訪問介護を経営する上で何が大変か?
①ヘルパーさんの確保が大変。人手不足は、介護業界だけの問題ではありませんが、ヘルパーさんは人の家を自由に出入りする事になりますので、誰でもできる仕事ではありません。人材採用には特に気を遣います。また、ヘルパーさんを利用するお客さんとヘルパーさんが必ずしも相性が合うとは限りません。そういう意味では、ヘルパーさんにはある程度のメンタルの強さも必要です。
②ヘルパー事業所の管理者は急遽の時間調整を強いられることが頻繁です。どういうことか?事業所の規模が大きくなると、必然とヘルパーさんの数も増えて、仕事を休むヘルパーさんが結構出てきます。子供が体調を崩したり、自身も病気を抱えている人もいます。雪が降れば交通事情で予定通り動けなくなったり、移動中に車の玉突き事故に巻き込まれたケースもあったそうです。そうすると、急遽、職員が休むことで予定に穴が開き、その穴を埋める調整が必要となります。そもそも人を余らせて事業を経営するほど介護業界は甘くは無いので、キツキツの予定をさらにキツキツにする時間調整を強いられるのです。お客さんの食事を無くしたり、オムツ交換を無くしたり、デイサービスの送り出しを無くしたりする事はできないので、「今日休みます~」といかないのが、ヘルパーさんの仕事なのです。
https://mainichi.jp/articles/20240122/k00/00m/040/002000c
そんなオペレーションが超大変な訪問介護サービスの基本報酬が引き下げられるのです。国は介護職員の処遇改善加算で給与は賄うとか考えているのかもしれませんが、処遇改善加算を申請するために会社が抱えるストレスは実は相当なものです。自宅で最後まで暮らせる社会を目指しながら、その要となるヘルパーさんの介護報酬を減らして、国は何がしたいのか?介護業界に深く関わる私でさえ説明ができません。
因みに、弊社は訪問介護の事業を行っていませんので、悪しからず…。