介護予防・日常生活支援総合事業
先日、ケアマネ研修の間で話題になった話です。
一人暮らしで身近に頼れる親族のいない高齢者が医療機関の入院や介護施設入所に当たって、身元保証人がいなくて入院や入所ができず、思い通りの支援ができなくて困っている…という話がありました。
身元保証人は、医療機関や介護施設などの費用が払えなくなった時に、保証人として本人に代わって支払う役割を担うほか、病院を転院したり、別の施設に移る際の手続きや段取りを家族に代わって行います。本人が判断能力もあり、しっかりしていれば、親族がいなくても病院は受け入れを拒むことはありませんが、例えば、80歳くらいの独居の方で、認知症があったり、脳出血などの後遺症で判断能力に怪しい面があると、病院側の態度は途端に変わります。
厚生労働省は「身元保証人がいないことを理由に医師は患者を拒否できない」としており、身元保証人なしで入所できる施設も存在するようですが、私が知る近辺の施設や病院は、どこも身元保証人を求められると思います。
身元保証人は、子供や兄弟などの親族に頼むことが多いですが、親族と疎遠になっていたり、過去のトラブルで関係が悪く、とても身元保証人なんて頼めない…という事もあります。今は、身元保証会社というお金を支払って身元保証人を代行してくれる団体も数多くあります。正直、海千山千です。ただ、背に腹は代えられません…そうした近隣の身元保証団体の情報を収集する事も今後は必要になってくると思われます。
私もケアマネをしていると、一人暮らしの高齢の方より「子供の世話にはなりたくないかられ連絡しないでくれ!」と言われることがあります。身元保証人というと仰々しいですが、家族や親族のコミュニケーションを普段から取ることが大切です。心に余裕のある余生を送る為には、「身元保証人」は絶対に必要な要素なので、事前に準備することをお勧めします。