STEP4 真因を考えぬく【基本②】深掘りの技術と自責思考への転換
「対策を打ったのに、また同じ問題が発生した」
「表面的な原因に手を打っても、根本的な改善につながらない」
多くの現場で繰り返されるこの現象。
その理由は、真因(本当の原因)にまで掘り下げていないことにあります。
ここで役立つのが、「なぜを5回」とMECEの原則です。
「なぜを5回」とは?
トヨタ生産方式で有名な手法で、同じ問題に対して「なぜ?」を繰り返し問いかけることで真因を追究するものです。
例:「製品の納期が遅れた」
- なぜ? → 検査で不良が多発したから
- なぜ? → 部品の精度にばらつきがあったから
- なぜ? → 仕入先で工程管理が不十分だったから
- なぜ? → 品質管理の基準があいまいだったから
- なぜ? → 購買契約に品質保証条件を明確にしていなかったから
表面的には「不良が多い」だった問題が、真因は「契約ルールの欠如」であると分かります。
MECEで真因を網羅的に探る
「なぜを5回」は深掘りに強い手法ですが、掘り方が偏ると重要な要因を見落とす危険があります。
そこで必要なのが、MECE(Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive)=モレなくダブりなくの視点です。
例:「売上が伸びない」場合
- 顧客要因(需要低下/ターゲット不一致)
- 商品要因(品質/価格/品揃え)
- プロセス要因(営業活動/流通/販売チャネル)
と大分類を作り、その中で「なぜを5回」で掘り下げていくと、網羅性と深さを両立できます。
ケース:サービス業での真因追究
ある飲食チェーンで「客数が減少している」という問題がありました。
初めは「立地のせいでは?」と片付けられていましたが、MECEで整理した上で「なぜを5回」を適用すると:
- 顧客要因 → 若年層が来店しない → なぜ? → メニューが時代遅れだから
- プロセス要因 → リピーターが増えない → なぜ? → 接客のばらつきが大きいから
という2つの真因にたどり着きました。
結果、メニュー刷新と接客研修を同時に実施し、客数は回復しました。
まとめ:真因は「深さ」と「広さ」で見つかる
- 「なぜを5回」で掘り下げ、表層原因に惑わされない
- MECEで切り口を整理し、見落としを防ぐ
- 真因を特定することが、再発防止と本質的な改善につながる

AI時代の問題解決メソッド(25/50)
次回予告
STEP4 真因を考えぬく【基本②】深掘りの技術と自責思考への転換
複雑に絡み合った要因をツリー構造で整理し、真因をより体系的に捉える方法を解説します。
「原因が多すぎて混乱する」と感じる方は、ぜひご相談ください。



