STEP1 問題を明確にする【基本①】「真の目的」を考える力
研修の場で私はよく「カレーパン問題」という例え話を使います。
シンプルな題材ですが、問題をブレイクダウンする重要性と、AIがそこにどう寄与できるのかを直感的に理解してもらえるからです。
ケース:売れないカレーパン
あるパン屋で「カレーパンが売れない」という問題が起きていました。
会議ではすぐに次のような意見が飛び交いました。
- 味が落ちたのでは?
- 値段が高すぎるのでは?
- そもそも若者にカレーパンは人気がないのでは?
しかし、これらはどれも思い込みに過ぎず、根拠がありません。
ここで必要なのは、問題をブレイクダウンして整理することです。
AIで分解した「カレーパン問題」
AIに「カレーパンが売れない問題を、WHAT・WHERE・WHEN・WHOの観点で整理して」と投げかけたとします。
すると、次のような切り口が提示されます。
- WHAT(何が?):味/サイズ/価格/見た目/衛生管理
- WHERE(どこで?):駅前店舗/郊外店舗/特定の売り場/イベント出店
- WHEN(いつ?):平日昼/週末/季節イベント時
- WHO(誰に?):常連客/新規客/学生/高齢者
このように整理すると、問題は「売れない」という漠然とした状態から、具体的な構造に変わります。
真因の萌芽を見つける
実際にデータを集めて検証すると、売れていないのは「駅前店での昼の時間帯」「学生層」であることが分かりました。
さらに現地観察をすると、学生はカレーパンよりも「手軽に食べられるサンドイッチ」を選んでいることが判明。
つまり、“味や価格”ではなく、“食べやすさと時間”が要因だったのです。
AIが提示した切り口を出発点にしたことで、人間の思考が整理され、真因に迫る突破口が生まれました。
教訓:「分解」が問題解決の扉を開く
- 「売れない」という表現のままでは議論が空回りする
- AIは多面的な切り口を提示し、思考の枠を広げる
- 最終的な真因は現場での確認によってしか見つけられない
まとめ:AIは“分解の伴走者”
- 問題を分解すれば、曖昧な表現が「検証可能な要素」に変わる
- AIは分解のスピードと網羅性を高める
- 人間はその中から“本当に効く要因”を選び取る

AI時代の問題解決メソッド(19/50)
次回予告
【コラム】AIに依存せず人間の「仮説力」を磨く方法
問題解決においてAIは強力なツールですが、最終的に「何を問い、どう解釈するか」は人間の力にかかっています。
「問題が大きなままで解決できない」とお悩みの方は、ぜひご相談ください。



