STEP1 問題を明確にする【基本①】「真の目的」を考える力

釜剛史

釜剛史

テーマ:AI時代の問題解決メソッド

「課題に取り組んだのに、結局成果につながらなかった」
「対策を実行したものの、現場の手間ばかり増えて逆効果になった」

研修の現場でよく出てくる悩みです。
その原因の多くは、問題を“真の目的”から逆算して定義できていないことにあります。



問題解決の第一歩は「目的の明確化」

トヨタ流8ステップの最初にあるのは「問題を明確にする」こと。
ここで重要なのは、現象をそのまま問題とするのではなく、何のために解決するのか=真の目的をしっかり定めることです。

たとえば、

  • 「納期遅れを減らす」 → 真の目的は「顧客満足を高める」
  • 「コストを削減する」 → 真の目的は「利益体質を強化し、次の投資を可能にする」

目的を見誤れば、どんなに努力しても成果は出ません。

ケース:目的を見誤った改善活動

ある製造現場では「不良率を下げる」というテーマで改善活動を進めました。
チームは必死に検査工程を強化し、不良を見逃さない体制をつくりました。

しかし、その結果は“逆効果”でした。
本来の目的は「不良をつくらない仕組みを構築する」こと。
検査を強化しても、不良品は減らず廃棄コストばかりが膨らんでしまったのです。

真の目的を定めないまま走り出すと、改善が空回りする典型例です。

実践の第一歩:「目的」を問い直す習慣

  • 問題を定義するときに「そもそも何のために?」を最低3回問い直す
  • 対策を考える前に「それは真の目的に合致しているか?」を確認する
  • 会議の冒頭で「今回のゴールは何か」を必ず全員で共有する

この習慣を持つだけで、議論の方向性が大きく変わります。

まとめ:「真の目的」を起点に考える

  • 問題を明確にするとは「真の目的」を定めること
  • 目的を見誤ると、解決策は逆効果になる
  • 日常の会議や改善活動でも、常に“何のためか”を問い直すことが大切




AI時代の問題解決メソッド(9/50)

次回予告
STEP1 問題を明確にする【基本②】「あるべき姿」と「現状把握」の進め方


チーム全員で「問題の輪郭」を共有し、共通認識を持つための方法を具体的に解説します。
「問題定義でいつも議論がかみ合わない」と感じている方は、ぜひご相談ください。

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釜剛史
専門家

釜剛史(イノベーションコンサルタント)

株式会社あくるひ

企業研修、コーチング、技術経営コンサルティングの三つのアプローチでイノベーションを実践的に支援。富士写真フイルムやトヨタ自動車での実体験を基に、「横から目線」でクライアントの愉快創造を活性化します。

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