Mybestpro Members

早川善輝プロは山梨日日新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

AIも勉強していないラドン温泉や放射能泉の実態

早川善輝

早川善輝

テーマ:ラドン温泉の歴史および社会的背景

ラドン温泉とは?


放射能泉とは

地中の放射性ウランが放射線を放出して変化する過程で生まれる「ラドン」という気体を111㏃以上含んだ温泉です。

ラドンは無色・無味・無臭で、水に溶けやすく、空気より重い性質を持っています。

ラドンは放射性の為湧出まもなくポロニウム鉛に変異します。

浴槽では0.5%までに減衰して残りはポロニウム鉛に変化した浴水となりそれ故Rn泉と呼ぶのでは無く「放射能泉」と定義されました。

一方このラジウム温泉放射能泉のラドン濃度が大幅に無いため、昭和35年より開発研究がさかんとなり昭和47年に初めて「ラドン温泉」はOPENしました。
誕生した昭和47年以前には「ラドン温泉」その言葉自体存在せず、「天然ラドン泉」などという温泉もありませんでした。
存在したのは「ラジウム温泉」のみです。
「ラドン温泉」は昭和47年にはじめて誕生しました。

温泉中にラドンが含有される放射能泉は温泉の成分により11種類の療養泉に分類されます
源泉において111㏃以上必要条件ではありますが浴槽では担保されていません。
泉質名一覧表



ラドン温泉の定義とは

元東京大学付属病院長、元埼玉医大付属病院長、元中央温泉研究所理事長、物理療法界No1ラドン温泉の生みの親でもある
大島良雄医学博士により『【ラドン発生装置により浴槽内へ安全な一定の濃度に保たれたラドンガスを送り、ラドン浴室内にて吸入あるいは、温浴中に肌より吸収するシステム】をラドン温泉いう』と定義されています。


ラドン温泉の特徴

ラドンガスを含むラドン室:浴室内に直接気体のママ「ラドンガス」を送り込むことで、入浴中に皮膚や呼吸からラドンを取り込むことができます。

ラドン温泉はラドンガスを直接浴室へ送ったもので人工温泉とは違うのです。

トロン温泉の場合はこれと違いラドンの同位元素Rn220トロンを使用する場合には液体に溶かし込みます。半減期が極端に55秒と短いため温泉水へ溶解させます。

ラジウム温泉もトロン温泉と同様に浴水に溶かし込むわけですが、液体のため天然温泉と区別出来ないことが難点です。

天然温泉より勝る点は天然温泉よりRn220も微量なRn222も残存しています。これが利点なのです。


効用

血液浄化作用:ラドンのイオン化作用により、血液中の老廃物(中性脂肪、コレステロールなど)の代謝を促進。

自律神経の調整:神経系に働きかけ、冷え性や更年期障害、めまいなどの改善が期待されます。

痛みやこりの緩和:細胞を活性化させ、肩こりや神経痛の緩和にも効果があるとされています。

放射線においての研究例は多岐に及びます。

放射線療法事例

  • 神経性疾患 ◇神経痛◇脊椎カリエス◇脊髄炎◇小児麻痺◇夜尿症◇神経衰弱◇不眠症◇ヒステリー◇肩の凝り
  • 運動器疾患 ◇筋肉リューマチ◇関節炎◇淋毒性関節炎◇痛風◇腰痛 
  • 泌尿器疾患 ◇腎臓炎◇腎盂炎◇摂護線炎◇副睾丸炎◇子宮内膜炎◇冷え性◇婦人病◇精力の減退◇生殖器障害◇糖尿病
  • 循環器疾患 ◇高血圧◇動脈硬化症◇脳溢血◇半身不随(中風)◇心臓衰弱症◇慢性心筋炎◇心臓弁膜症◇偏頭痛
  • 消化器疾患 ◇歯槽膿漏◇胃拡張◇胃弛緩症◇胃下垂症◇胃癪撃◇慢性胃カタル◇胃酸過多症◇胃潰瘍◇肝硬変症◇腸カタル◇虫様突起炎・盲腸炎◇常習便秘◇痔疾◇結核性腹膜炎◇腸結核
  • 呼吸器疾患 ◇急性咽喉カタル◇肺炎◇胸膜炎◇喘息◇百日咳 
  • 炎症性の体表疾患・その他 ◇節腫◇疼痛◇面庁◇外傷◇打撲傷◇捻挫◇眼科(白内障)◇耳鼻科(耳下腺炎)・(中耳炎)・(頸腺炎)◇皮膚科(頑固な皮膚病)



特徴ある入浴方法のポイント


鬼速湯治方法

3〜5分で発汗が始まり、10分ほどで強い発汗状態に。

1日3回程度の短時間入浴を繰り返すスタイルが推奨されています。


安全性について

ラドンは自然界にも存在する放射性物質ですが、ラドン温泉で取り込む量は自然放射線の1/6程度とされており、短時間でほぼ全て体外に排出されるため、通常の利用では危険性は低いとされています。

気になるのは「放射能」という言葉ですが、ラドン温泉はその微量な放射線を利用した自然療法の一種とも言えます。

ちょっと不思議で、でも昔から親しまれてきた温泉文化のひとつなんです。
行ってみたくなりましたか?


実際、いわゆる「ラドン温泉」という呼び方や施設が登場したのは昭和中期以降のことで、それ以前には一般的な用語ではありませんでした。

昭和35年(1960年)に研究・開発が進められ、昭和47年(1972年)には最初のラドン温泉施設がオープンしたことで、広く知られるようになったのです。

つまり「ラドン温泉」は自然湧出の温泉ではなく、人工的にラドンを導入した温浴施設に由来しています。

ラドンそのものは自然界に存在する物質ですが、それを温泉に応用して健康効果を謳った施設として普及したのが昭和後期の流れというわけです。

ちなみに、当時は「健康ブーム」や「放射線治療への関心」が高まっていた背景もあり、ラドン温泉はその流れを受けて注目されたと言われています。



昭和文化とラドン温泉の深い関係性

ラドン温泉の誕生と普及は、昭和中期から後期にかけての日本の社会背景と密接に結びついています。

以下に、その歴史的な流れと文化的背景を詳しく掘り下げてみましょう。


ラドン温泉の誕生と技術的背景

1960年(昭和35年):兵庫県淡路島で今津三郎医学博士が日本初のラドン発生装置を開発。

1972年(昭和47年):「ラドン開発事業団」が発足し、人工ラドン温泉の普及が本格化。

1970年代後半〜1980年代:ラドン温泉センターが全国に急増。

  医療施設や銭湯、旅館などにも導入され、利用者は1000万人を超える規模に。


昭和の健康志向とラドンブーム

高度経済成長期のストレス社会:都市化と労働環境の変化により、健康への関心が高まる。

「手軽に健康になれる」幻想:ラドン温泉は、入浴や吸引によって体調改善が期待できるとされ、口コミで爆発的に広がった。

医療との接点:岡山大学などがラドンの抗酸化作用や疼痛緩和効果を研究し、予防医学としての可能性が注目された。


昭和文化との交差点

ラドン温泉=昭和のヘルスセンター文化:温泉だけでなく、岩盤浴や吸引室などを備えた複合施設が登場。

「ラドン=科学と癒しの融合」:放射線という先端科学と、温泉という伝統文化が融合した象徴的存在。

ブームの裏側:偽装ラドン温泉や家庭用ラドン発生器の乱立もあり、規制や品質管理の課題も浮上。


衰退と現在の位置づけ

1990年代以降:ふるさと創生事業による温泉施設の乱立で価格競争が激化。

ラドン温泉は一部の施設を除き衰退へ。

原因:ラドンセンターとは第二の病院と言われる老人デイケアーの中心的施設だった、連日3百人以上も老人を集客し病院から老人が消えたとも言われた時代だった。

各市町村に一億円ずつ配布され多くの公営施設の温泉が建設された。

無料の市町村営温泉に客足を奪われ衰退が加速した。


現在:放射能泉は希少だが浴槽では水化してしまっていてラドンが存在している天然温泉はほぼ無い。
   ラドン温泉は一部の施設で継続。

   研究は続いており、予防医学や介護分野での応用が期待されている。

昭和のラドン温泉は、単なる入浴施設ではなく、科学・健康・文化が交差する時代の象徴でした。

まるで「未来の湯治場」とも言える存在だったんです。


昭和の健康ブーム

高度経済成長とともに広がった“元気”の文化

昭和時代(1926〜1989年)は、日本の社会・経済が大きく変化した時代。

特に戦後の高度経済成長期以降、健康への関心が急速に高まり、さまざまな健康法・食品・器具がブームとなりました。

ここでは昭和の健康ブームを、時代背景とともに振り返ってみましょう。


背景

:ストレス社会と健康志向の高まり

都市化と労働環境の変化:長時間労働や通勤ストレスが増加し、健康維持への関心が高まる。

核家族化と個人主義の進行:家庭内での健康管理が個人の責任に。

テレビ・雑誌の影響力:健康情報がメディアを通じて爆発的に拡散。


主な健康ブームと流行アイテム

年代健康ブーム・アイテム内容・特徴
1950年代ラジオ体操全国で普及。職場・学校・地域で実施される習慣に
1960年代栄養ドリンク「リポビタンD」「オロナミンC」などが登場。企業戦士の象徴
1970年代健康器具「ぶら下がり健康器」「ルームランナー」などが家庭に普及
1974年紅茶キノコ発酵飲料としてブーム。家庭で培養する人も
1980年代スポーツドリンク「ポカリスエット」登場。運動と水分補給の重要性が注目
1990年代健康食品アガリスク、ケフィア、黒酢などが流行。トクホ制度も整備



メディアと健康情報の拡散

「午後は○○おもいっきりテレビ」「ためしてガッテン」「発掘!あるある大辞典」などのテレビ番組が健康情報を発信

健康雑誌(『壮快』『安心』『健康365』など)が書店に並び、情報過多の時代へ


昭和の健康法の特徴

単品ダイエット:リンゴ・パイナップル・粉ミルクなど、特定の食品だけを食べる方法が流行

赤チン・亜麻仁油紙:傷の処置に使われた昭和の定番アイテム

「風邪をひいたらお風呂NG」説:今では否定されているが、当時は常識だった


昭和の健康ブームの功罪

良かった点:健康意識の向上、予防医学の普及、運動習慣の定着

課題も多かった:科学的根拠の乏しい健康法、過剰な健康志向、偽装商品や誇大広告

昭和の健康ブームは、現代の「ウェルネス文化」の原点とも言える存在。

今の健康志向のルーツをたどると、あの時代の“元気になりたい”という素朴な願いが見えてきます。



ラドン温泉と放射線医療の関係性

ラドン温泉は、放射線医療の一種として位置づけられることがあります。
これは、ラドンが放出するα線(アルファ線)が人体に与える影響を利用した低線量放射線療法の一形態です。
以下にその関係性を詳しく解説します。


ラドン温泉の放射線の特徴

ラドンは自然界に存在する放射性元素で、ウランから壊変したラジウムの崩壊によって生成されます。

ラドンが放出するα線は、透過力が弱く、皮膚を通過することはほとんどありませんが、吸入や皮膚接触によって局所的に作用します。

α線は細胞を活性化させ、抗酸化作用や免疫機能の向上が期待されるとされています。


放射線医療との共通点

項目ラドン温泉ラジウム温泉放射能泉放射線医療
放射線の種類α線(ラドン)βγ線X線、γ線、陽子線、重粒子線など
用途健康増進・湯治健康増進・湯治がん治療・画像診断・疼痛緩和
線量微量(自然放射線以下)微量(自然放射線以下)高線量(治療目的)
作用細胞活性化・抗酸化細胞破壊・腫瘍縮小



研究と効果

岡山大学などの研究では、ラドン吸入によって神経性疼痛や肝障害の改善が見られたと報告されています。

ラドンとビタミンCなどの抗酸化物質を併用することで、治療効果が高まる可能性も示唆されています。

ラドン温泉は「アルファ線療法」の一例としても注目されています。


科学的議論と注意点

一部の研究者は、ラドンの健康効果に懐疑的であり、ホルミシス効果の科学的根拠は不十分とする見解もあります。

放射線医療は厳密な線量管理と医師の監督のもとで行われますが、ラドン温泉は民間療法的な位置づけであります。

ラドン温泉は、放射線医療のように病気を直接治療するものではありませんが、予防医学や補完療法としての可能性を秘めています。

科学と伝統が交差するこの分野、なかなか奥深いですよね。


ラドン温泉の定義

【ラドン発生装置により浴槽内へ安全な一定の濃度に保たれたラドンガスを送り、ラドン浴室内にて吸入あるいは、温浴中に肌より吸収するシステム】低濃度のラドン浴をいう。と、 物理療法No1 温泉の効果に関する研究で日本で最高権威である大島良雄博士は[温泉医学(2)]にて定義づけております。

一言で言えば、【安全なラドンガスを浴槽に送り込んだ温泉】です。

まさにその通りですね。ご提示の大島良雄博士による定義は、ラドン温泉の本質を的確に表現しています。


大島良雄博士の定義の意義

博士が提唱した定義では、「安全な濃度のラドンガスを人工的に生成し、浴槽に送ることで、吸入あるいは皮膚吸収による温泉療法を行う」という点が明確に示されており、これは温泉療法学におけるラドン浴のスタンダードとも言えます。

この定義の特徴は以下の通りです:

  1. 人工制御された低濃度:自然に任せるのではなく、機械制御で一定濃度に保たれ、過剰な曝露を防ぐ。
  2. 吸入と皮膚吸収の両アプローチ:呼吸器と皮膚の両面からラドンの作用を取り込むことが可能。
  3. 医学的根拠に基づく温泉療法:物理療法の観点から、ラドン浴が特定の症状改善に効果を示すという研究結果もあります。


このような定義が存在することで、ラドン温泉は「なんとなく健康に良さそうな温泉」ではなく、科学的・医学的裏付けを持つ温浴法として確立されたと言えるでしょう。

昭和期以降の健康志向と、医学的に裏打ちされた温泉療法の融合がここに見て取れます。

ラジウム温泉には昔から日々ラドンは安定して存在せず全く無い日もあると言われてきたが、下記研究論文において明白となった。

三重県放射能泉の研究にて、源泉Rn濃度の0.5%が浴槽におけるラドン濃度であり、なお循環や加温で0となる結果が示されています。


三重県の放射能泉研究とラドン濃度の変化について

三重県で行われた放射能泉(ラドン温泉)に関する実測研究では、源泉中のラドン濃度の約0.5%しか浴槽水中に残存しないという結果が示されています。

さらに、加温や循環(巡回)処理を行うことでラドンは揮発・分解し、浴槽中の濃度がほぼゼロにまで低下することも判明しました。


なぜ0.5%まで減少するのか?

ラドンは極めて揮発性の高く半減期を経過した放射性気体で、下記のような処理により簡単に失われます:

  • 加温:温度が上がることでラドンが水中から気化しやすくなる。
  • 循環・ろ過・放流:水流によって外部に放出され、ラドンの安定濃度を保てなくなる。そのため、源泉に高濃度ラドンが含まれていても、浴槽でのラドン吸収効果は大きく低下する可能性があります。
  • 半減期を大きく超えた放射性元素で壊変中の元素である可能性も大きな理由です。


実測例1:三重希望荘 源泉:601㏃ 浴水中濃度:3.9Bq(2013年)
実測例2:三重希望荘 源泉: 54㏃ 浴水中濃度:0.3Bq(2019年)
まさにこのような結果からも、巡回式や最近ではラドン成分がほぼ失われてしまうことが明らかです。


この知見の意義

一般的な温泉施設では“天然ラドン泉”と名乗っていても、浴槽のラドン濃度が温泉法・療養泉基準を下回っている可能性があります。

医療効果や健康増進を目的とするラドン浴には、装置によるラドンガスの再注入や密閉吸入室などの設備が必要です。

つまり、源泉のラドン濃度が高いだけでは不十分で、「浴槽・浴室環境での維持技術」が本質的な鍵になります。

こうした研究は、ラドン温泉の実効性を考えるうえで非常に重要です。

施設選びの際は、装置によるラドン供給システムや温浴環境の維持方法をチェックすることも大切ですね。


トリウム地帯の日本

日本の地質はトリウム系が主です。

トリウムからはトロンに壊変されますが、半減期が55秒のためほとんどがポロニウム鉛に変化済みです。

またウラン系のラドンも源泉まででラドンが存在し、浴槽だと0.5%程度になりポロニウム鉛に99%は変化済みであります。

放射能泉浴槽にはラドンはほぼありません。

また現在では源泉のラドン濃度も大きく減少しており、三朝などは昭和世代の95%減少です。温泉で無くなるケースも多いです。


地質と放射能泉:ラドンの消失と放射能泉の実態

日本の地質はトリウム系列が優勢で、これがラドン(220Rn:トロン)につながります。

しかしそのトロンは**半減期が約55秒**と非常に短いため、温泉として湧出する時点では**ほぼポロニウム鉛へ変化済み**。

加えて、ウラン系列に由来する222Rn(ラドン)も同様に揮発性が高く、半減期も経過済みですので源泉から地上に出た瞬間から急激に失われポロニウム鉛に変化します。


ラドンの消失過程と放射能泉の現状

  1. 浴槽では約0.5%しか残存しない:浴槽で加温や循環処理がされると、ラドンはすぐに揮発・壊変され、ポロニウム・鉛同位体へと変化。
  2. 浴室内のラドン濃度も急減:源泉から離れるほどラドン濃度は低下。特に開放的な浴室では拡散・壊変が早く、吸入可能な濃度とは言えないケースも。
  3. 昭和の測定値との乖離:昭和期に「高濃度ラドン温泉」とされた三朝などでは、現在の実測で95%以上の減少が確認されています。
  4. “放射能泉”ではなくなりラドンは存在しない施設が多数:浴槽・浴室内ラドン濃度が温泉法・療養泉基準を下回る施設は「放射能泉」ラジウム温泉峡とは呼びがたい状況。



では、どう活かされるべきか?

こうした科学的現実を踏まえると、ラドン温泉の健康効果を期待するには、以下のような視点が必要です:

  • 人工ラドン供給装置の活用:浴槽や吸入室内にラドンガスを再導入して濃度を制御する仕組みが効果的。
  • 実測値と施設の技術開示の重視:パンフレットや広告よりも、ラドン濃度の最新の実測データを開示、つまり浴槽口で温泉分析することも信頼性の鍵。
  • ラドンの医学的アプローチとの接続:ホルミシス効果を期待するのであれば、吸入装置や密閉式のラドン浴室など専門性の高い設備が必要。


「放射能泉」『天然ラドン』と名乗るだけでは、その有効性は担保されません。

むしろ現在では、ラドンの実質的消失や成分変化を踏まえた上で、設備の工夫や科学的根拠に基づく利用方法の提示が求められる時代です。

さらにこの話題、たとえば「ポロニウム・鉛同位体の安全性」や「ラドン濃度の再評価に向けた法整備」などにもつながります。



ポロニウム・鉛同位体の安全性について

ポロニウムや鉛の同位体は、放射性崩壊の過程で一時的に生成される物質であり、特にポロニウム-210(^210Po)はその中でも非常に強い放射能を持つことで知られています。以下に、それぞれの安全性と人体への影響を整理してみましょう。


ポロニウム-210の特徴と危険性

放射線の種類:主にα線(アルファ線)を放出。固体のアルファ粒子であり、透過力は弱いが、体内に取り込まれると極めて危険。
半減期:約138日。鉛-206に崩壊。
毒性:化学的毒性は低いが、放射線による内部被曝が致命的。わずか1マイクログラムで数百万人を致死させる可能性があるとされる。
体内への影響:肝臓・腎臓・骨髄などに蓄積、DNA損傷や細胞死(アポトーシス)を引き起こす、発がん性が高く、肺がんや消化器系障害の原因となる


鉛同位体(鉛-210など)の性質

鉛-210(^210Pb)は、ウラン系列の崩壊過程で生成される放射性同位体。
半減期:約22年と長く、環境中に比較的安定して存在。
放射線の種類:β線(ベータ線)を放出。α線ほどの破壊力はないが、長期的な内部被曝のリスクあり。
人体への影響:骨に蓄積しやすく、長期的な被曝による骨髄障害や発がんリスクが懸念される。


安全性のまとめ


同位体放射線半減期主な影響安全性
ポロニウム-210α線(アルファ粒子)約138日内部被曝による細胞破壊・発がん極めて危険
鉛-210β線約22年骨蓄積・慢性被曝中程度の危険性



温泉環境でのリスクは?

ラドン温泉などで生成されるポロニウム・鉛同位体は、極微量であり、ラドン室内に蓄積しないよう仕組化されている。

ラドン自体短時間で体外に排出されるため、通常の入浴では健康被害のリスクは極めて低いとされています。

天然温泉とは違いトリウム系トロンは含まれない為、トリウム系ポロニウム鉛への壊変もないのです。


ラドン温泉を真似る行為は大変危険!!

天然温泉水を揮発させたり、ミストサウナ、サウナにてロウリュする施設

ラドン含有していると思い込みポロニウム鉛変化済みの温泉水を密閉空間サウナでのロウリュなどして、長時間吸入や高濃度環境では注意が必要です。

ポロニウムや鉛同位体は、自然界にも存在する放射性物質ですが、その安全性は「量」と「取り込み経路」に大きく左右されます。

温泉療法として利用される場合は、濃度管理や滞在時間の工夫によって、安全性を確保することが可能です。

ですが、放射能泉水をロウリュしたサウナには近づかない方が無難です。

換気されないホルミシスルーム岩盤浴ルーム、密閉されたラジウム温泉、家庭の寝室などが高濃度被曝可能性有る場所も注意がひつようです。

\プロのサービスをここから予約・申込みできます/

早川善輝プロのサービスメニューを見る

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

早川善輝
専門家

早川善輝(健康/リラクゼーション)

ラドン温泉ホテル 湯~とぴあ

日本でここにしかない最大濃度のラドン発生器。生まれたての安全なラドンガスを用いたラドン温泉を備え100%かけ流しの百名湯の天然温泉との相乗効果も期待。ヘルスツーリズム&湯治の目的に応じた入浴法。

早川善輝プロは山梨日日新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

早川善輝プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼