3打数2安打
今月作業させて頂いた遺品整理現場の話です。
20年程前に県内の中古住宅を購入し、親子三代で住んでおりましたが、仕事の関係で若者家族だけで東京へ引っ越し、実家には高齢のご両親だけが住んでおりましたが、数年前に母親が亡くなり、父親も認知症を患い施設へ長期入居されてたそうです。そのため数年間、空き家状態となっていたご自宅について、
「自分が現役のうちに何とかしよう!」
と思い立ち、動産整理、自宅処分の決心をし、私共への整理委託作業のご依頼となったそうです。
当社ホームページをご覧になり、メールでの問い合わせからスタートした今回の依頼案件。ご依頼者が遠方にお住まいということで、現場への事前立ち会いなど全てご依頼者不在のままでの作業となりました。
洗濯機は1台、冷蔵庫が大小2台、台所の食器類も大家族で使用していたころのまま、庭に設置のプレハブ物置、雪国特有の除雪道具や冬囲い資材、古タイヤ、庭いじりの薬剤から肥料などなど。あまり人目の付かない自宅裏周りにも、古トタンに植木鉢、洗濯物干し台の残骸や網戸の残骸。木材やブロックなどが積まれております。
若夫婦とお孫さんの生活必需品は東京の引っ越し先へ持って行ってるはずですが、高齢者のお宅にはどこも一様に同じですが、健康器具に暖房器具などなど、いつかは使うであろうと長年仕舞い込んだ家財道具の数々・・・結構な物量があります。
押入れを見ますと、二人暮らしとは到底思えない数の布団が出てきます。これについても、どこの現場でも思うのですが、年老いたご両親の楽しみと言えば、たまに帰省する若夫婦とお孫さん。いつ帰ってきてもいいようにと、すぐ敷けるように準備されていたものと予想できます。また、部屋の一角にはお孫さんの物と思われる人形やぬいぐるみ。
そんな、子や孫に対する気遣いや想いを感じさせる場面が作業中いたる所で見受けられます。そのたびに、しばし作業の手を止め、「フ~」とため息が漏れてしまいます。
今回作業させて頂いたご自宅は、中古住宅として再販を予定しているとの事で、私共でも何か先様のお気持ちに報いる事が出来ないかと、契約には含まれてませんでしたが廊下や階段、フローリング面は全てワックス掛けをサービスで施工、見違えるように艶が出て大変綺麗な仕上がりとなりました。伸び放題だった母屋周りの雑草も綺麗に処理、一掃致しました。
ご依頼者とは作業中日のお仏壇お焚き上げ供養の打ち合わせ、貴重品の受け取りに実家に戻られた際に、初めてお会いを致しました。実直そうな好青年で作業の進み具合などお話しさせて頂きましたが、ご丁寧に私共社員へのお土産まで持参頂き、お気遣い本当に有り難う御座いました。
作業の仕上がり具合を是非見て欲しくも思いましたが、当日は電車での帰省、半日ほどの滞在で直ぐまた上京とのこと。後日見違えるように綺麗に仕上がった作業終了写真を送る予定です。
最近お問い合わせ頂く案件として、今回のように東京など遠方にお住まいの方からの依頼で、山形の実家の遺品整理と合わせて、建物処分の相談が多くなったと感じております。
そもそも実家とは先祖代々の土地建物、またはご両親が苦労して建てた家、いろいろなケースがあるかと思いますが、そこで生まれ育った実家を処分、手放すということに、私から見ればいささか違和感も有りますが、今回のご依頼者のように、お仕事の関係で東京に住まわれて、致し方なくといった場合もあります。これも今の時代を反映しており、仕方がない事といえばそれまでですが、実家を手放す前に親族兄姉でよく話し合いをして、長男だけに押しつけること無くそこで生まれ育った皆仲良く、出来るところから分担し合い親亡き後は、お隣さんなどにご迷惑掛けること無く、また行政の苦情、呼び出しなど来る前に是非事を進めて頂きたいと思います。
仕方なしに実家を処分される方へ、長年の経験からアドバイスさせて頂きますと、遺品整理、実家整理など実作業前に、まずはご近所への挨拶から始めましょう。ある日突然、隣家が空き家になった、更地になったでは後々トラブルのもと、遺恨を残すこととなります。
「立つ鳥跡を濁さず」
遺品整理前⇒遺品整理後の画像はこちら
お仏壇神棚 遺影 お焚き上げ供養
春先からお預かりをしておりました先祖代々のお仏壇ですが、それぞれ諸事情があるようで現在のお宅へ引っ越す事も出来ずやむなく処分、お焚き上げ供養のご依頼となりました。
お寺さんの行事日程や天気に左右されて延び延びになっておりましが、遠方にお住まいの依頼者に成り代わり代理として私どもが立ち会わせて頂き、お仏壇お焚き上げ供養祭を先日執り行わせて頂きました。
瀧水寺大日坊、九十五世遠藤住職の丁寧な心こもったお経の中、無事に終えることが出来ました。アルバムや人形、お手紙なども多数御座いましたが全てお焚き上げさせて頂きました。
お仏壇のお焚き上げのやり方について一言申し上げます。
他社様のお焚き上げ供養を実際見た訳ではありませんが聞くところによると、処分するお仏壇をハンマーや木槌などでバラバラに解体して、他の一般ゴミと一緒に焼却炉へ投入されている業者がいるそうです。
「この様なやり方で焼却されるなどはもってのほか!」
語気を強めて、遠藤住職は常々申しております。
私も同じ見解であり、先祖が代々大事に使用され、朝夕に手を合わせていたお仏壇が、閉眼供養(魂抜き)したからと言って、ただの木の箱に変わる訳ではないのです。
ご依頼者が上記の様なお焚き上げ供養に立ち会いをされた場合、その作業風景をどんなお気持ちで見られてるのでしょうか?なかには請負い会社やお寺さんでもご依頼者のお焚き上げ供養祭の立ち会いをお断りしている所も有るそうですが、このような作業風景をお見せしないためでしょうか?
当社で執り行っております、大日坊の遠藤住職による神仏お焚き上げ供養の特徴は、他に真似の出来ないものと考えております。広大なお寺敷地の中で四季により祭事場所は異なりますが、ご依頼品をそのままの状態で大地に設置し、供養の後に住職自らの手で着火、お焚き上げ供養が始まり仏火がお仏壇全体に廻る頃にお経を終え確りと燃え尽きる様子を静かに見守っております。
後日、ご要望ある方には遠藤住職よりお焚き上げ供養の木札が発行されます。
今回お仏壇お焚き上げをご依頼を頂きました方には、お焚き上げ供養のスナップ写真と木札をお届させて頂きました。
お焚き上げ供養については・・・こちら
お焚き上げ供養の画像はこちら
海洋散骨 自然葬 粉骨
昨年より海洋散骨ご予約を頂いて下りました方のスケジュールと海の天気がようやく合致しまして、4名様のご乗船を頂き、先日無事に海洋葬を執り行うことが出来ました。
長い間お待ち頂きましたが天気、波風も申し分ない穏やかさで最高の海洋葬をご提供でき、私共クルーも喜んでおります。
当日、朝9時半に出航場所の酒田マリーナ待ち合わせ、ご遺骨も事前に粉骨作業が済んでおりました。
出港前の記念撮影のあとに、先にお渡しをしておりました乗船名簿を受け取り、その後乗船に際しての説明と海洋葬の手順説明。それからライフジャケット着用頂き乗船、潮風を受けながらポイント移動となりました。
小さなお子様連れでは御座いましたが、終始和やかの雰囲気、ご依頼者も最後までお話が弾み私共も安心致しました。
静かな大海原を気持ちよく滑走、彼方此方にヨットや釣り船も見えます。
澄み渡るような晴れた天気ではありませんでしたが、少し霞がかったように見える残雪の残った鳥海山も趣きがあり、皆さんスマホ片手に撮影されておりました。
「来て良かった~♪」
終始、笑顔や笑い声がこぼれ、海面一面に大量の献花が広がった際には、
「ワ~♪ 綺麗!!」
歓声も聞こえてきます。
鐘の音も止んだ頃、小袋に収められたご遺骨をご遺族皆さんの手で静かに海へ・・・
天候にも恵まれ、海面を時々横切る潮風に流され、色とりどりの花びらと乳白色のコントラストがとても綺麗で、地元出身のお母さんの海洋散骨葬に、乗船されたご遺族皆様、大満足して頂き無事に全行程を終える事が出来ました。
乗船頂きました皆様、この度は本当に有難う御座いました、又遠路ご苦労様でした。
亡きお母様のご冥福を心からお祈り申上げます。
海洋散骨の画像はこちら