長年の現場経験から一言 「遺品整理と財産相続」
今回は少しお堅いお話を・・・
お仏壇、神棚、永代供養、墓じまい、お焚き上げ、自然葬などなど、遺品整理のご依頼を頂いたお客様から、ご相談を受ける際に必ずと言っていい程、出てくる言葉です。一度は頭をよぎったことがある方も多いのではないでしょうか?
故郷の実家に誰が供養するでもなく、長年にわたり取り残された先祖代々のお仏壇。長年一家の平安を守り続けた神棚。実家で親の世話になりながら生活をしていた幼い頃は手を合わせ感謝、お祈りなどあまり気にしていなかったのに、今この歳になると何故か気になる・・・
両親、兄妹などが生活していた頃には妻や子を連れ帰省、親族総出で賑やかな墓参り、花束や線香を手向けた懐かしい良き思い出も、今はご両親も他界して空き家状態、兄妹それぞれも都会で生活し、定期的に帰省することもなく、又その計画も無いまま、只々気にはなっている。
遺品整理作業のご依頼者との会話のなかで、この様な話題やご相談が、最近になって一層多くなったと感じます。仏壇の中にはご先祖のご位牌もそのまま有るとか、せめてご位牌だけでも自分の手元で供養されてはと思いながらも、
「どうすれば良いのか解らなかった」
「その時は何とも思わなかった」
相談者の多くは60~70代の年金受給者、若い方ですと40代の方もおられますが、先立つ解決策は何か、もちろんお金も多少は掛かりますが、大事なことは先祖を想う心であり、貴方自身の行動が全てですとお話しをさせて頂いております。
空き家に取り残された仏壇や神棚の、お魂抜き(閉眼法要)をまず執り行い、納めてあるご位牌は自身の手元でまず供養を、その次にお焚き上げなど、菩提寺さんとのお話し合いでは移動距離などが多少関係しますが5,000円~10,000円で執り行うお寺さんも御座います。神棚供養はお近くの神社へ一式を持ち込み供養のお願いをすれば、庄内地方の供養相場ですと2,000円~3,000円ほどで済みます。
これら、ほんの少し行動を起こしただけ、長年心残りだった事、胸につかえていた事から解放され、日々の生活にゆとりが生まれ、心安らぐ気持ちになりました。と、ご相談を受けた方から感謝の電話やメールを頂く事もあります。
お焚き上げ供養
当社ではお仏壇や神棚、仏具、遺影や弔電、香典袋など依頼主様ご同行のもと、地元の大日坊第九十五世貫主遠藤住職にお願いをして、真心のこもった丁寧なお焚き上げ供養を執り行っております。
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忙しくて先延ばしにしていた為、ずっと心につかえていた重石を取り除く為にも当社へご相談頂ければと思います。もちろんご自分でそれらを段取り、執り行うことも大事かと思いますが、高齢(持病)の為自分で段取り出来ない、会社勤めで時間が取れない、等々それぞれ異なる事情があるかと思います。なかでも多いのが、遠方にお住まいの為何度も帰省できない、という方々からのご相談です。
遠方にお住まいでご実家が空き家の場合、代行供養に係る契約締結(郵送で玄関の鍵を預かる)を行った後に、当社スタッフにより、それぞれの関係者(菩提寺様や神社)にお願いをして、ご自宅でのお魂抜き法要などを、ご依頼者に代わり執り行わせて頂きます。(費用は依頼条件によって変動します)併せて墓地の清掃作業、ご供養代行も行っております。また、納めてありますご位牌などをご指定の住所まで発送する事も可能です。
お忙しい皆様の代わりに私共でお手伝い出来る事があると思います。まずはお気軽にご相談下さい。
なお、ご依頼内容によっては完全お焚き上げ供養より経費が嵩む場合も御座います。費用につきましても丁寧にご説明いたします。お問合せお待ちしております。
永代供養について
先日、ご依頼ありました遺品整理のお客様より永代供養のお願いがありましたので、ご依頼者になり代わりお寺さんへご契約と、それなりの金額を納めてまいりました。私共も何度か経験はしておりますが、すべての寺院について熟知している訳では御座いませんので一概には言えませんが、この様な契約は必ず書面で交わすことが大事であり、事細かに色々とその寺院により制約もあるようです。永代供養をお願いしたからと言って、もうそれで終わりという訳にいかないのです。
本来の永代供養とはそのお墓の相続人(墓守)が居ないとか色々な理由で墓守が出来ない家族の変わりに寺院等が、永代にわたり管理供養する行為と言われております。
毎年の寺院経費(契約後に檀家を止めたり檀家会費未納など)で、いつの間にかお墓の移動や撤去、様々なトラブルにより永代供養契約解除等も聞かれます。契約時などは兄弟、親族などともお話し合いに立ち会いを願うなども必要でしょう。
最近では寺院側にも寺院継続が難しい事情があり、結果的に廃寺など永代供養管理の破棄や倒産も御座います。いつの間にかご先祖様のお墓が消える事も御座いますので互いに注意も必要でしょう。何はともあれ永代供養をお願いしたからといって、お墓を訪れ供養もしない、お寺にも顔を出さないなどとは論外な事と思います。
永代使用権について
永代使用権とは墓地を求める際にその管理者、経営者側にお墓建設と永代使用料金をお支払いして、墓地建設や今後代々にわたりお墓を使用する権利を取得する行為を言うものと、私は理解しておりますがそれにも色々な制約が有るようです。
もちろん、先に述べたような寺院、墓地管理会社の経営内容にもよりますし、その後の寺院とのお付き合い経費(年会費、臨時会費)も掛かると思います。色々な諸問題から最近では自治体が関与するいわゆる公営墓地などが人気のようですが・・・
立派なお墓を建設してもそのお墓を守り継ぎ(墓守)をする方が居ませんと、これ又大変な問題がやってきます。子供は都会に嫁ぎ、承継する方も先々居ないのに自身で生前に墓地を建設、一時の達成感や優越感でご本人は満足でしょうが、施主の死後に残された奥様や子供達の苦悩話など、この様なお話はここに書き切れないほど山ほど御座います。
これらを取り巻く業界ルールの在り方について少しは考えてもらいたいなぁ~などと、独り言ですが・・・・・
山形遺品整理
直営 有限会社 風車
代表取締役 入澤和志郎