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小学生頃まで住んでいた生家の遺品整理と解体作業

入澤和志郎

入澤和志郎

テーマ:遺品整理

祖父が亡くなり数年ぶりの帰省。相続に伴いお孫さん(姉妹)による遺品整理作業のご相談がございました。
聞けば両親の離婚のため姉妹は幼いときから父方、母方に別れ離ればなれだったとか・・・。
そのお父さんも若くして既に亡くなられているとの事・・・。
いろいろと複雑な要因から、この様なケースでは相続物件の確定作業、相続整理するまでに時間が掛かってしまうものと考えておりました。
本件のように少し複雑な要因が重なりますと、被相続人の戸籍の全部事項証明と出生から死亡までの改製原戸籍を必要とします。これを見ますと相続人の確定が出来ますし、あとは相続人の全部事項証明を照らし合わせます。専門家も入り本作業も無事に終了し、ようやく私共の実務的な整理作業となります。

お盆前頃から遺品整理と母屋解体のご相談を受けておりましたが、上物と下物(土地と建物)と姉妹間でも相続範囲が複雑との事から、ご契約を頂くまでに4ヶ月ほど要する事となりました。
夏頃の見積り作業を思い起こせば、解体見積りの際に外周りの測量作業から庭木の伐採やブロック塀の外しなど、見えない所では昔の便槽などの処理がどのようになっていたか、地下に埋っているのか否かなどご説明させて頂いた記憶がございます。
こちらのお宅も一見すれば綺麗なお庭ですが、昔の外便所を埋めたままであったり、浄化槽なども同じですが、いわゆる瑕疵担保責任がついて回ります。
今回のご相談者様もこの辺の事情は分からないで当たり前ですが、後のトラブルとならないためにもご説明させて頂き、『建物の地下に昔の浄化槽、地下室、昔の建物の基礎などがある』場合は別途処理経費が加算されますと契約書にも明記させて頂きました。地中にある物なので気が付かないといえばそれまでですが、20年~30年前頃の下水道設置地域ではよくある話です。

自身の実家などでそのような下水工事などされたご記憶があるとすれば、仮に解体作業をやることになった場合、予算取りも大きく変わってくるため、解体業者との間でトラブルの多い事案でもありお気を付け願いたいと考えております。

さて本件真夏の見積り当日、ご依頼者は隣県にお住まいする若い娘さんで、旦那さんと子供さんと帰省ついでのご依頼でしたが、風も無く立っているだけで目眩するほどの猛暑日で、ご依頼者様も時々車に戻ってエアコンで涼を取りながらの現場立ち会いとなりました。室内の見積りでもライフラインは既に止まっており、当然空調など付く訳もなく、1階、2階と見渡し細かな動産の物量や種類をメモ取りながらハンカチ片手に大汗かきながらの見積り査定となりました。
室内の物量も多く、またお仏壇や神棚に遺影などのお焚き上げ整理もご相談を頂いておりました。見積り作業終了後に一旦自宅に戻りシャワーを済ませ再度帰社したことを思い出します。

そのような真夏の見積り作業も忘れかけていた今月初めの電話でした、
「7月に見積りを頂いておりましたが、ようやく諸問題も解決致しましたので整理、解体作業をお願いしたいのですが・・・」

ご用命頂くのはまことにありがたいのですが、当社の見積りは色々な要因を想定して有効期限は2週間と設定してます。(解体見積期限については1ヶ月)今年はその間に消費税10%UPや、処理地区クリーンセンターの取り扱い費用も消費税と同時期に大幅UPで処理経費の増費も結構な金額となります。通常ですとそれら加算して再度見積り提示とさせて頂く所ですが、先様の処事情もよく理解もしており、また誠意あるご対応にも納得しておりました。
「ここはしっかりと受け止めないと行けない!」そんな思いから今回はグループ解体業者とも赤字覚悟の作業と腹を決め当初の見積金額で契約締結。私共がまず母屋、車庫内の動産処分作業に取りかかりました。

遺品整理前

遺品整理前

遺品整理前

現場は旧市内の狭い路地角、現場立地条件も道路事情もあまり良くありません。門扉も狭いため敷地内に2トントラックを入れることが出来ず、軽トラックによる2トン作業車間のピストン輸送となりました。この事は見積り段階で想定はしてましたが、実作業ともなりますと通行車両よりクラクションが鳴らされ、頻繁に2トン作業車を移動しなければならないという効率の悪さは予想以上で作業日数が増える事なりました。

事前に現場近隣へのご挨拶は済ませており、作業中に近隣皆様からの苦情は御座いませんでしたが、車一台がやっとの道路で本当にご迷惑をお掛けしました。
予定より2日遅れではありましたが無事に作業を終える事が出来、ご依頼者様へのご報告も無事に終了する事できました。祭祀財産のお仏壇なども大日坊へのお焚き上げご依頼もあり先日納め、実際のお焚き上げ業は来春の予定となります。

遺品整理後

遺品整理後

遺品整理後

残すは母屋と車庫の解体に庭木もあります。重機の搬入にも道路事情など考慮しなければなりません。グループ解体業者の手腕に期待しつつ、年末に近づき雪も間もなく降りそうで、天候の心配もしなければなりません。
解体作業もビッシリと予定が組まれているところへ、雪が積もる前に完了させたいとお願いするものの、解体業者の社長の顔も曇り気味・・・。どう作業調整するか悩んでいるようでしたが、ここは社長の腕の見せ所。社長!期待してます!!

今回の遺品整理現場のビフォー・アフター画像は・・・こちら

10月からの解体作業の報告

夏頃の遺品整理作業から始まり、10月頃から始まった解体現場、築50年以上の旧家、どちらの解体業者も2件、3件と同時進行らしくおもうように作業が進みません。当社も解体要請業者は4社ほどにお願いしてますが、それぞれの解体手順に違いも見えます。本件は限りなく手作業重視の解体業者で、現場で事細かく分別、後処理を考えてのことですが、なかなか母屋本体に着手できず心配してましたが、先日ようやく重機投入、母屋解体完了で残すは基礎のセメント部位となりました。今月末には土地の埋め戻し作業を残すのみで雪降る前には終えそうです。ご依頼者様には大変作業が遅れましたことお詫び申し上げます。
解体作業のご依頼を頂き有り難う御座いました。

建物解体

建物解体

建物解体

亡き夫のご遺骨 粉骨作業のご依頼

4年ほど前に亡くなった夫のご遺骨を抱いてご家族で来社頂きました。
夏頃からのご相談案件でしたがご遺族皆様で色々と考え、ご相談されての結論だったようですが・・・。
生前ご夫婦で既に墓所も求めてあったらしく、あとはお墓を建造するだけのようでしたが、事前に子供さん達には伝えていなかったようで、来社時もその事で親子で話し合いが始まりました。
子供達も既に実家を出て都会の生活、子供の意見も聞かず勝手に墓所など建造されても後の供養にも事欠く有様、そのような事を粉骨作業中も話し合っております。
しっかりと親子で話し合いが済んでの事とお聞き致しておりましたが、お母さんにとっては「お墓に埋葬したい、いずれ自分も・・・」そのような思いが感じ取れます。

この問題は相談案件の中でも特に多い事案であり、それぞれのご家庭の事情もある事から、なかなか私共も深く踏み込んだアドバイスの出来ない大変難しい問題となってます。
30~40年前頃までには余り聞こえてこなかったことで映画やテレビの影響もあり核家族や少子化、葬儀の簡素化などいろいろ合い重なり日本の伝統文化もここへ来て危機感が見え隠れします。
昔から続く日本の骨文化も薄れつつあり、取り巻く関係業者も苦難の最中にありますが、形こそ変われども親を想い、先祖を敬う精神だけは忘れること無いように願うばかりです。


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入澤和志郎
専門家

入澤和志郎(葬儀)

有限会社 風車

・故人、ご遺族の状況や希望などに誠実に向き合い、最善を尽くした遺品整理を行います。ご遺品を供養しながら焼却する「お焚き上げ」や買い取りも可能です。故人とご遺族が安心できる整理を心掛けています。

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