「建設業許可が必要か?500万円ルールの落とし穴」
建設業許可申請でつまずきやすいのが、**「経管(経営業務の管理責任者)の経験はあるのに、証明資料が揃わない」**という悩みです。
本記事では、資料が揃わない典型パターンを整理し、法人(役員等)/個人事業主それぞれのケースで「何を、どの順で」集めればよいかを実務目線で解説します。
1. まず押さえる:経管は「3点分解」で整理すると早い
経管の立証は、最初に次の3つに分解すると迷いが減ります。
- 常勤性(常勤で従事しているか)
- 立場(役員・支配人・使用人など)
- 経験の中身(建設業の経営業務経験:期間・実績)
「資料が集まらない」の正体は、多くが ③経験の中身(実績の裏付け) です。
ここを先に設計すると、集める資料が“必要最小限”に絞れます。
2. 資料が揃わない典型パターン(共通)
- 契約書・注文書が残っていない(口頭・慣行で回していた)
- 請求書はあるが、入金(通帳)と紐づけられない(現金入金・名義違い・口座変更)
- 経験期間の連続性が弱い(空白期間・業種の混在・別事業比率が高い)
ここから先は、法人と個人事業主で「強い資料」が少し変わります。
この度は、特に法人の方に向けた内容として話を進めます。個人事業主の方も参考にできる内容です。
【法人編】役員等の経管経験:揃え方の基本
3. 法人で強い「立場・期間」の証明
法人の場合、まずは役員としての在任期間を固めます。
ここが固まると、後はその期間の「建設業の経営業務」を裏付ける資料を当て込むだけです。
まず揃える(基礎)
- 登記事項証明書(履歴事項全部証明書等):役員就任の期間確認
- 役員報酬の状況が分かる資料(会社運用に応じて)
4. 法人の「経験の中身」を作る資料セット(優先順位)
法人で実務的に強いのは、次の“セット”です。
(A)工事の存在
工事請負契約書、注文書+請書(控)、請求書
(B)入金の裏付け(可能なら)
通帳の入金記録(取引先名・金額・時期が合うと強い)
(C)期間の連続性
各年・各期で「代表的な案件」が分かる形で整理
コツ:全部を完璧に揃えるより、まずは “期間を埋める” こと。 年ごと・四半期ごとに「代表1件」をセット化するだけで説明力が上がります。
5. 法人で詰まりやすい“落とし穴”
- 役員就任が最近で、実務経験はそれ以前にある
- 別会社にも在籍しており、常勤性の整合が弱い
- 契約名義が個人/別会社など、実績名義が揺れている
このあたりは「何を根拠にどの期間を説明するか」を先に設計しないと、資料が集まっても通りにくくなります。
まとめ:経管は「証明の設計」で結果が決まる
法人の経管は、経験の有無以上に
**「立場・期間」→「実績」→「連続性」**の順で組み立てられるかが勝負です。
詰まっている場合は、資料を増やす前に、どの期間を何で支えるかを整理すると最短で前に進みます。



