国立大学を蹴って掴んだ医師への道

　　
浪人生のAさんとの出会いは7年前に遡ります。

当時中1の女子生徒さんだったAさんはコーラス部に所属し、読書が好きな可憐な少女でした。その日から高校入試も大学入試も共に歩みながら早くも7年の歳月が流れました。
昨年春の大学受験。思い描いた結果とは異なる展開になりました。お辛かったと思います。
気を取り直して受験した国立大学の一般学部に無事合格されました。しかしその時、彼女が見せた毅然とした強さにハッとさせられたのを覚えています。「納得できないのでもう1年やってみたい（合格を蹴って浪人したい）」そのときの彼女の言葉は拳銃か真剣のように思えました。寄らば斬る、のような強い意志、決然とした覚悟を感じたのです。小柄で可愛らしい彼女のどこにそんな強さが秘められていたのか・・と思いました。

こうして始まった浪人時代・・

浪人としての重圧もあったでありましょうが、同時にどこか吹っ切れたような明るさも伴うようになりました。ともに切磋琢磨した1年間はあっという間に過ぎました。そして迎えた新共通テスト。昨年とは打って変わって見事なスコアでした。総合点で8割ほどの得点率です。

今しがた、彼女からメールが届きました。

いつもご指導ありがとうございます。
～～国立大学医学科の推薦選抜に本日合格しました！！
諦めていた夢でしたが、こうして叶ったことを本当に嬉しく思います。

先生には7年間本当にお世話になりました。特に浪人の1年間は、夜に以学館に行って音楽とともにコーヒーを飲みながら英語を勉強する時がリラックスできるひとときでもありました。最近も私のダメダメな添削を丁寧に見てくださり、本当に感謝しています。これからも頑張ります、本当にありがとうございました！

当館の返信です。

やったーーーーーーー！！！
おめでとうございました！！！
凄いですねー

とうとう掴んだ医師への道！

今、そしてこれからの時代、医療は最も大切な分野です。
その中核となって働くことは一生を掛けうるに足る素晴らしい生きざまです。
誰もが夢見る道です。しかし誰もが叶えられる道ではありません。
努力も才能も、そして「夢への熱き想い」もどれが欠けても為し得ない偉業です。

神様はAさんに託したのだと思います。託すために昨年は試練も与えたのだと思います。苦労を知らない順風満帆の人間より、挫折を知り、それを乗り越えたからこそ知る優しさを持ってもらいたかったから、に他なりません。医療の世界では多くの方が救いを求めています。Aさんならではの優れた才能と細やかで丁寧なお人柄で多くの患者さんを救ってあげて下さい。

本好きな少女であったAさん。中1の頃、受講の待ち時間にいつも本を読んでいたAさんを懐かしく思い出します。その小さかった少女が今は立派な若者となり医師への入り口に立ちました。感慨無量のものがあります。御健勝と御活躍を祈っています。

おめでとうございました！