リスニングの真実/苦手が満点に
2018年春の英検結果が出揃いました。
3名の方についてご紹介してみたいと思います。
2003年から2006年にかけて当館に通っておられたAさんから11年ぶりに連絡を頂きましたのは昨年9月のことでした。
久闊のご挨拶とともに「~ 英検・TOEICの学習をしたいと思い・・」との一文が記されています。
当時は中3生でいらっしゃった生徒さんが今は立派な社会人です。
隔世の感に胸打たれつつ、忙しい社会人生活の中でさらに目標を持ち、高みを目指す御姿勢に更なる感動を禁じ得ませんでした。
とりあえずの目標は英検準1級だそうです。
彼女とは高校時代に2級を取得した思い出があります。
あれから10年あまり、今度は難関上級資格である準1級へ立ち向かう向上心が素晴らしいではありませんか。
お仕事前の午前中に熱心に通ってこられる彼女と密度の高い濃密な学習を積み上げること9か月、今般の英検で見事に準1級合格を果たされました。
実は昨年の10月と今年の1月の英検には涙を飲んでいたのです。
しかし、その際の失敗と反省を分析し、弱点を補強し、研鑽を積み重ねた結果が今回の快挙となりました。
「折れない心」の大切さを教えていただきました。
なお、今回の英検では3名の方が同時に準1級に合格されています。
Bさんはアラサーの社会人でいらっしゃいます。
昨年の3月にご連絡をいただきました。
「 ・・現状では単語の羅列やフレーズの丸暗記の様な対応しかできず、もどかしく思うことが多いです。是非、そちらで基礎から教えていただけないでしょうか? ・・」
胸打たれる御文でした。
現状へのもどかしい思い、基礎から学びたいという真摯な御姿勢、そして文全体に流れるお人柄の素晴らしさ・・。
Bさんも平日日中にお出でになれましたので、すぐに学習が始まりました。
最初の時点では、意欲ばかりが空回りして体系的な英語運用は難しい状況でした。
ですので、基礎の基礎、イロハのイからやり直しました。
彼女はその基礎を大変に喜ばれるのです。
「あー そういう意味だったんですか」と素直に感動されます。
例えば三単現は全くご存じありませんでした。
しかし1から紐解いてご説明しますと「今まで、なんで複数でもないのに s が付いているのかと疑問だった、複数とは話が違うんですね!」と嬉しそうに納得されます。
ちなみに、そのあと彼女の使う英語で三単現の間違いは消滅しました。
ただの一回も外しません。大変な進歩と思います。
そんな彼女がポロリとおっしゃったのです。
「学生時代は英語が大の苦手でした。中学生の時に4級までは取ったけど3級は取れませんでした。今なら受かりますか?」
「もちろんです!」
それから試験に向けての長文やリスニングの対策、さらには最近になって英検に追加されたライティングの対策を丁寧にこなしました。
長文やリスはたちまち仕上がりましたが、ライティングはちょっと苦労されています。
とりわけその点を大切に対策しました。
結果が出ました。
勿論、ハイレベルなスコアで合格なさいましたが、なんとライティングの得点率は9割です。
すべてのパートの中で最もハイスコアでした。
中学時代にサッパリ英語が苦手になった方は少なくありません。
しかしそれから15年、見事にリベンジを果たしたBさん。
夢は思い立った時に叶うということを教えてくださいました。
Cさんは以前に本欄に登場した小学生の生徒さんでいらっしゃいます。
生まれて初めて英語に取り組んだ彼女が、昨年、満点に近いスコアで5級に合格した模様を記しました。
今般は4級に挑戦し、見事に1回でパスしました。
彼女は英語に対する高い興味、強い向学心を持っておられます。
小学生にとって生まれて初めて見聞きする、例えば不定詞とか動名詞とか比較級とかは大変に難しいものです。
単語も中学校2年生と1年生の教科書に載っているものを全て覚えなければなりません。
現役の中学生でも苦労している方が多いのが実際です。
しかしCさんはちゃんと理解し、きちんと身に着けていかれるのです。
当館では復習・定着を重視しますが、突然、ポカンと過去分野の確かめをするとポンと答えが返ってきます。
これはそうそうできることではありません。
習った当時は覚えていても時間がたったら抜け落ちるものです。
彼女の才能の豊かさと日頃からの真摯な復習姿勢が奏功している好事例です。
英検という一つのきっかけを通して「達成の喜び」、一方でそこに「至るまでの苦労」を生徒さんとご一緒できますのは当館の大いなる喜びです。
おめでとうございました、そして、ありがとうごさいます!
花 開く